狙われたふたり。2 (ページ45)

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仕事再開してすぐに、おかしなことが起こった。
まずグループの仕事があっても俺だけ個人仕事があった。
終わるとどこかへ移動させられた。
個人仕事が嘘でそのまま移動することもあった。
移動先には、絶対北山くんもいて。それからあいつらも。
移動先は毎回異なるし、場所を突き止めることも出来なかった。

また、襲われると思ってたら違った。
罵詈雑言を浴びせられるのだ。ただひたすら。

「うるさい」「邪魔」「迷惑」とか
それに生きていることさえ否定されたこともある。
過去に襲われた時の映像を流し、
「キモイ」だの、兎に角、酷い言葉を言われる。

俺たちは反論と言うか叫べない様に、口をガムテープでとめられて、
耳を塞げないように、手を縛られた状態でいつも聞かされる。
何時間も何時間もやるから、正直眠たい。
だけど、俺らの後ろに人が居て、目を無理矢理開けるんだ。
だから、寝ることも出来ない。

逃げようと考えた日もあるけど、
「来なかったら、あの映像流すから。」と言われ逆られなくなった。

最初は、スルーしてた。
表に出てたらそういう言葉目にすることもあったし
スルースキル？って言うのかな、耐性あったんだけど、
ほぼ毎日、何時間もそういう言葉浴び続けたら、
本当におかしくなって、やめてしまいたくなった。
それは北山くんも同じだったようで、何回かそういう話をした。

けど、毎日帰る時に、

「絶対しぬなよ。しんだらこの映像流すし
それに、お前が逃げたら他のメンバーにするからな。」

と言われるので、他に道はなかった。
だからひたすら、耐えるしかなかった。
何の目的なのか、それぐらい聞きたかった。

メンバーや兄さんたちは俺らの異変に気付いていると思うけど、
「疲れた」「眠い」とか言って
詰められる前に、部屋に戻っていた。

とある日、いつものように連れていかれて
いつものように、罵詈雑言を浴びせられるんだと思っていたら、
思いっきり、顔や腹など体中を殴り始めた。
今までどんなことがあっても、顔には手を出さなかった。
なんで？商売道具じゃん？
そんなん考えている間もないぐらい猛攻され、
いつの間にか気を失っていた。

目を覚ますと北山くんしかおらず
あいつらはもういなかった。
正直、良かったと安堵した。のは束の間で、
立とうとすると全身に痛みが走った。
支え合いながら帰ったが、家に着いた瞬間、倒れた。