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北山くんから連絡が来た。
記憶が戻って、思い出した。と、
憶えていなくてごめん。と。
直接謝りたいから、病院来れるか?
行くも何も、今入院中だし
多分先生の許可を得られれば、
すぐにでも会いに行けるはず。
早速先生に話したら、驚いていたが
これで佐久間さんの病状も改善するかもしれません。
と嬉しそうにしていた。
北山くんもリハビリがあるし、午後から会いに行く。
後輩たちも来るようだ。
あっという間に時間は過ぎ、
北山くんの病室へ向かう。
「北山くん、、!」
「佐久間、ごめん。
俺さ、記憶がなくて忘れてたんだ。」
「いや、大丈夫です。
俺も目覚めて暫く記憶なかったんです。
全ての記憶が。自分自身のことも忘れていました。」
「そうなのか、。大変だったな。
てかその服、、もしかして入院してるのか?」
「検査入院なので明日には退院出来ると思います。
北山くん、待ってますね。」
会話が一段落したところで、
後輩たちが入ってきた。
「みんなごめん。
みんなのこと傷付けた。本当にごめん。
酷い目に遭って、巻き込んで悪かった。」
「いえ、大丈夫です。
ただ僕らは何にも出来なかった、情けない。
僕らの方こそごめんなさい。」
「謝る必要ないから。みんな悪くないから。
ちゃんと警察に言ってくれたって聞いたよ?
それだけで有難いから。」
「あの、、、また来てもいいですか?」
「もちろん。俺リハビリ以外の時間暇なんだわ。
喋り相手になってもらえると助かる。」
「俺、北山くん不足だったんす。
忘れられてることも悲しかったけど、それよりも
普通に話したりお出掛けしたり、
出来なくなる方が怖かったです。
毎日会いに来ます。電話もします。
この寂しかった時間、埋めてくださいね?」
「怖いよ(笑)
けど、うん待ってるよ。
無理しない程度に会いに来てな。」
「いえ、俺は北山くんに会えない方が
体調崩しちゃいます、、!」
はしもっちゃん、愛だけど
何だか怖いんだけど、、笑
その後、一通りお話して解散した。
俺はこの後、先生の診察がある。
先生がびっくりしてる。何でって?
俺の過呼吸が噓みたいに消えたからだよ。
そういえば、今日何ともなかったなあと思い返す。
明日には退院出来るみたい。よかった。
ふっかたちにもすぐ連絡した。
明日迎えに来てくれるって。
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作者名:でん。 | 作成日時:2023年10月23日 20時