狙われたふたり。2 (ページ41)

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北

早朝に目が覚めた。
トイレに行こうと立ち上がった。
トイレまでリハビリも兼ねて
ゆっくりでいいから歩いていく。
おっせえな、俺。と思いながら。

用を足し、トイレからまた病室に戻ろうと
歩いていた時だった。
俺の目の前に、見知らぬ人が何人か来た。
誰かの見舞い？にしては早すぎる。
そもそも病院に入れないんじゃないか。
と思っていたら、

「お久しぶりです、北山さん。」

と名前を呼ばれるが、見覚えがない。

「すみません。誰ですか？」

「やはり記憶がないのか。
よし、連れて行くぞ。」

声を出す前にガムテープを口に貼られた。
抗う前に、力で押さえつけられた。
力もない俺と数人相手じゃ話にならなかった。
何処に連れていかれるんだろう、と
恐怖を感じ、心臓がバクバクしていた。

いつの間にか寝てしまったようで、、
こんな時まで寝てしまうのは自分でもどうかと思う。
着いたのは、、使われていない倉庫のような場所。
何故、俺がここに？この人たちは誰なの？

「記憶がないなら、取り戻させるしかない。
佐久間は同じようなシーンがあったドラマを観て
記憶が戻ったそうだ。
じゃあ、同じようなことをすれば記憶が戻るんじゃないかって。
記憶が戻ってもらわないと困る。
佐久間の過呼吸が治らないのはもっと困る。」

治そうとしてくれてるのかな、、
ってことはいい人なのかなあ、、？？

と思ったのも束の間だった。
手錠を掛けられた。その瞬間。
記憶が戻ったというか、思い出せれる感じがした。
目の前にいるやつもこの場所も起きたことも思い出した。

「お？まさか思い出したのか？
あ、でもなあ。このまま帰すのは勿体ない。
せっかく早起きしたのに。少し付き合え。」

ベットに押し倒され、服を脱がされる。
目一杯身体を動かしたが、1人じゃどうにもならない。
モノがあてがわれる。くそ。
本当に声が出そう。涙も出そう。
こんな奴らの為になんで。。くそ。

「こいつ気持ちいいんじゃないすか。
ほら身捩ってますよ。」

んなわけねえだろ。
気持ち悪いんだよ。

何度も何度もいかされ、気を失うように倒れた。
その後はどうやって移動したのかも
覚えていないが、起きたら病室に居て
朝ご飯が来る時間だった。

夢だったのでは、、？
と思うけど、あの日のこともそうだし
佐久間たちのことも思い出した。
思い出さされたから、夢ではないのかもしれない。