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「友達」と「先輩」とご飯を食べた。
俺にもこんなに仲間が居たんだと思うと
心から嬉しかったけど、
何の仲間？何の先輩？なのかは誰も教えてくれなかった。
みんな何の仕事してるんだろう。
何回か聞いたことあるけど、はぐらかされて終わった。
そんなに知ったらだめなことなの？
ご飯を食べて、部屋に戻ろうとした。
「え、佐久間もう部屋行くの？？
ゲームしない？？？」
と声掛けられたが、そういう気分じゃないし、
友達なのかもしれないけど、思い出せないので、
演技がほとんど。疲れて仕方がない。
みんなには悪いけどね、、。
「ごめん。ちょっと疲れたし、
部屋で休憩するね。」
「了解。
15時には降りておいでね。お菓子作って待ってる。
みんなで食べよう。」
「うん、有難う。楽しみ！」
今も絵にかいたような作った笑顔で。
みんなには申し訳ない。
けど無理だよ。急に友達って言われても。
ここって誰の部屋？先いた人数と合わない。
恐る恐るドアを開けると、
誰かがいた形跡が残っていた。
もしかして俺の記憶に関係する人なのかも。
あんまり滞在してるとバレるリスクもあったし、
尚且つ、この部屋の住人に申し訳ない気持ちがあった。
俺の部屋に行き、何かヒントは無いかと
部屋の中をウロウロする。
携帯を見つけた。もしかしたら俺のこと分かるかも。
電源を付けると、凄い量の連絡が来ていた。
俺のことを心配するメッセージがたくさん。
俺のことを心配してくれる人、こんなに。
自分でも想像していなかっただけに驚いた。
相手のことを憶えていないのに、メッセージを返すのも
申し訳ないと思い、未読のままにしておいた。
俺の職業なんだろう。
普通のサラリーマン？それとも。
何か分かるかもと思い、
自分の名前「佐久間大介」でネット検索してみた。
え、アイドル？
Snow Manていうグループの一員。
見ても何も思い出せないし、記憶は戻らない。
何でこんなに大事なこと言わないんだろう。
だって仕事のことじゃん。
シェアハウスしてる先輩はどのグループだろう。
事務所のHPを見ているが、多すぎてわからない。
6人組の中にいないよ。
「佐久間、お菓子食べよう。」
探そうとしたとき、声掛けられた。
すぐ行かないと。みんな心配する。
お菓子を食べていても
気になって仕方なくて、味が分からなかった。
「佐久間、どうした？」
「ううん、何でもないよ。」
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作者名：でん。 | 作成日時：2023年10月23日 20時
