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あれから毎日何人かで会いに行って
大分佐久間も俺たちと普通に話せるように
なってきた。
まだ記憶は戻ってないから時々ぎこちない感じに
なっちゃうけど、初日に比べれば十分だ。
康二が今まで撮った写真をアルバムみたいに
名前とか特徴とかが分かるようなものを
みんなで作って、それで覚えるようになってきたし
そこに書いてある、いじりとかも言うようになった。
自然じゃないのが、まだ悲しいけどなあ。
で、今日は玉森くんと俺とふっかで来てるんだけど、
「佐久間、今日は俺たちから報告？発表があります。」
「え〜なになに？ふっか整形とか？笑」
「おーい！まだしないわ！笑」
ふっかも嬉しそう。ニヤニヤしてるもん。
「違うよ。佐久間、退院が決まったの。
おめでとう、よかったね。」
「もう、玉森くんサラッと言いすぎっす！
おめでとう、佐久間。」
そう、退院が決まったのだ。
体中にあった、傷も大分消えたし、
顔の傷も目立ちにくくなった。
佐久間の怪我はそれだけだったから、
そこまで入院せずに済んだ。
記憶障害は予想外だったが。
「俺、どこ帰ればいいのかわからない。
俺の家ってどこだろう？」
ポツリと言った言葉。
さっきまで楽しそうに喋っていた佐久間じゃなく
哀しそうに喋る佐久間。
だけど、そんな顔も一瞬で変えてやる。
「俺たち、シェアハウスしてんの。
だからそこに帰ればいいの。」
と告げれば、また嬉しそうに笑う佐久間。
大丈夫。俺らがいるから。
今度こそは、守るから。
あっという間に退院の日になって、
二階堂くん、照と俺で向かう。
俺行き過ぎって？まあ、そうかも。笑
退院の手続きも終わらせ、シェアハウスに向かう。
場所とかで記憶戻ったりするって聞くから
異変にはすぐ気付くように、みんなでよく見ようって
迎えに行く前、約束したんだ。
「ここが俺の家、、？でっけえ。」
「俺の家じゃなくて、俺たちの家な。
結構居るから家もでかいのよ。」
「あ、ひかる、荷物有難う。
俺の部屋どこかな？」
「ばーか、退院したばっかの病人なんだし
甘えてろ。部屋まで持って行く。」
嘘。佐久間を1人にしたくないから。
「うわ、いい匂い。」
リビングに行くと、ご飯を作って待ってくれていた
ようで色んな料理が並んでいた。
「「「佐久間/さっくん、おかえり。」」」
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作者名：でん。 | 作成日時：2023年10月23日 20時
