狙われたふたり。2 (ページ27)

今日:33 hit、昨日:13 hit、合計:17,766 hit

77 ページ27

wt

あれから何時間経ったのかわからないぐらい
待ってて、すると「手術中」のライトが消えた。
あんだけ疲れててもう寝そう、と思っていても
その瞬間、スイッチが入ったかのように目が覚めた。
先生が出てきた瞬間、みんなが一斉に飛び出る。
それくらい必死だった。

「「「先生、北山/北山くんは？？」」」

「一命は取り留めましたが、
危ない状況には変わりありません。
今からドクターヘリか救急車かで
都内の病院に転院させます。
もちろん佐久間さんも一緒に行きます。」

「え？今からですか？？？」

「ちゃんと安全に配慮して行います。
まだ夜遅くはないので大丈夫ですし、
みなさんのご自宅から近い方が良いでしょう。
仮にここに入院することになったとして
今夜どこに宿泊されますか？？
この辺りはホテル等も少ないんです。
転院先の病院にはもう連絡済みなのでご心配なく。」

「あの、因みに転院先ってどこの病院ですか？？」

「あ、ここですよ。」

と見せられた病院は知らない病院だったが、
俺たちのシェアハウスからも近く良い場所だった。
安全で適切な処置をしてくれるなら
正直どこの病院でもいい。
こんな近くにいい病院があったなんて。
灯台下暗しだな。

みんなも安心したような表情で
この病院で納得した様子だった。

「お願いします。」

今度こそ、元気になりますように。
そうと決まればすぐ出発するそうで、
1人だけ乗れるらしい。
ここは2人と仲の良い、宮田くんに乗ってもらうことになった。

手術室から北山くんが出てきた。
色んな管に繋がれていて
とても元気とは言えない姿だった。
数時間前ってか昨日まで
一緒にご飯食べたりとか普通に過ごしていただけに
変わりように驚きが隠せない。