狙われたふたり。2 (ページ25)

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やっと着いた。
途中何回か電話したんだけど
誰にも繋がらなくて、ぶっちゃけ怖い。
顔見るまで不安だな。
てかここ何？？山の中に倉庫的なのあるの
めちゃ違和感なんだけど。
そんなこと言ってられない！

は？どうなってんだ、これ。
悲惨な状況だって、一瞬で理解した。
それぞれが動いていく。

「さく～？どした？？
呼吸ゆっくりでいいから、出来る～？」

パニック状態で過呼吸を起こしかけている
佐久間のところへ行った。

「ふ、、っ、、か？」

「そう、ふっか。みんなもいるよ。
大丈夫だからな？？」

「き、きたやま、くん、、は、、？」

「ああ、大丈夫だよ。
さく、さく！！ゆっくりねえ。
ふっかの真似してごらん～～？」

どうにかこうにか落ち着いたみたい。
救急車呼んだ方がいいよな？？
ここは都心からかなり離れてる。大丈夫。
治療してもらわないと。

「救急車呼ぶよ、、？
ここ都心から離れてるからきっと大丈夫だよね？
北山くんとか治療した方がいいだろうし。」

「うん、お願い。
大丈夫だと思うよ。」

間もなくして救急車が来て
北山くんと佐久間が運ばれていった。
付き添いで、玉森くんと翔太が向かった。
あとの5人はそれほど重症じゃなかったので、
俺らの車で向かうことになった。
心は軽傷じゃなさそうだけど。

「みんなもう大丈夫だからなあ。
てか怪我してる人ほんとにいない？？」

みんな声も発さず、首を横に振るだけ。
何があったんだろう。
でも怖かったんだろうな。
北山くんは意識がないし、佐久間はパニック状態。
何があったのかは分からないけど、
俺が、俺たちが守らなければ。

「とりあえず、何もないか診てもらおう。」

同じ病院に着き、看護師さんたちが来た。
粗方、状況は分かっているようだけど。
ただ、頷くだけの彼らを連れて行った。

「玉森くん、翔太！」

先に着いてた2人を見つけた。
北山くんは出血多量で意識もなく危険な状態らしく
緊急手術を受けているらしい。
佐久間はパニック状態だったのを、抑えるために
鎮静剤を打ったらしい。
数時間後には目が覚めるから見に行ってもいいと言われた。
俺は知らなかったけど、佐久間も全身傷が凄かったようだ。
そこまで深くなかったから、簡易的な処置で終わらせたようだ。