狙われたふたり。2 (ページ18)

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北

「あいつうるせえから口塞いでろ。」
口元にガムテープが貼られる。
息が、、苦しい。
でも、みんな苦しいよな。ごめん。

「ガムテープ外せ！」と言ったが、
ガムテープが付いてるせいで
もごもご言ってるようにしか聞こえないらしいが、
うるさかったからか、外してくれた。

「なんだ。」

「俺はいいからこいつらのガムテープだけでも
外してくれ。」

「お願いするのに、そういう言い方？
お願いの仕方も分かんねえのかよ。」

「彼らのガムテープを外してください。
お願いします。」

精一杯、頭を下げた。
後輩たちにこういう姿を見せたくなかったが。
俺の想いが通じたのか、外してくれた。

「外したからと言ってお前ら、
好き勝手喋んなよ。喋ったら分かってるな？」

こんな怖いとこ、早く解放させてあげたい。
焦って次のお願いをしようとしていた。
さっき、というか2回も俺が言うことを聞いてくれたのに、
俺は気持ちが焦っているあまり先走ってしまった。

「あの、彼らをここから解放させてください。
お願いします。」

とさっきと同じように頭を下げた。
つもりだった。
頭を下げる前に、蹴られたから。
俺が呆気に取られていると、奴は
勢いに任せて言った。

「はあ？お前さ、自分が今どんな状況か分ってるわけ？？
2回もお前の願い叶えたのに、また？？
何様のつもりなんだよ！！
俺が優しかったからよかったけど、
もっと酷いやつは最初からキレてるぞ！いい加減にしろ！！！
おい、ガムテープで塞いどけ！！！」

また。ガムテープ。
まあ、俺だけならまだいいか。
怒りも収まるだろうとかまだ楽観的だったのかもしれない。

「俺は怒った！！
あいつ許さねえ！！次あれやるから準備しろ！
腹が立ったから北山にする！！」

何。怖い。
自分で蒔いた種だけど、怖い。
何されるんだろう。
後輩に飛び火しないといいんだけどなあ。。。

3人ぐらいが来て、手錠外してくれた。
と思ったら、ベッドを用意され、
そこに置かれて、手足に手錠を付けられた。
身動きが出来ない状態。

すると、手が伸びてきて
咄嗟に目を瞑った。
上下の服を脱がされた。何も着ていない状態。
寒いし、とにかく恥ずかしい。

「お願いします。」という声が聞こえ
何だろうと薄目を開けた。
すると、ガタイの良い男性が2人見えた。
また、されるのかなと思っていたら、
突然全身に痛みが走った。
目を開くと、俺の体を鞭で叩いていたんだ。