狙われたふたり。2 (ページ13)

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康二の「おらん」という声で起きた。
いない＝北山くんか佐久間のこと、
もしくは、2人のこと。
考える間もなく飛び起き、リビングに行った。
あの寝起きの悪い翔太でさえ
起きたんだから、みんな眠り浅かったのかな
なんて考える。

ふっかたちから話を聞いた。
まさか、2人がどこか行くなんて、、？
有り得るのか？

考えろ、考えろ。

俺は兎に角、ヒントを得るために
もう一度玄関に行ってみた。

ん？何だこれ？紙切れ？
思わず気になって拾い上げると

小さい文字、でも綺麗な字
北山くんの字だと思った。

「玄関にこれ落ちてたんだけど。」

“ごめんなさい”だけ書かれた紙切れ。

「何のごめんなさいかはわからないけど、
誰かに連れ去れたとかではなく、自らの意思だと
言うことが分かった。」

「警察、、に電話した方がいいんじゃないでしょうか？
あとマネージャーにも。
ふっか、マネージャーに連絡お願いしてもいい？」

「お、分かった。」

「じゃあ、俺こっちのマネージャーに連絡するわ。
阿部、警察に連絡頼めるか？」

「了解です。」

それぞれが電話かけたりしてる。
後は念のため、2人と仲良い先輩後輩にも
連絡しようということになって、
それぞれ連絡先持ってる人が担当してる。

よし、俺も掛けますか。

「あ、もしもし。
2人の友人を探していまして、
2人共男性で30代、身長が160cm後半、
えっとそれから、「「阿部/阿部ちゃんストップ！！！電話切って！」」」

ふっかと二階堂くんが大きい声出すから
びっくりして電話切っちゃった。
そんなに焦ってどうしたんだろう。

「え、、なに。」

「とりあえず、事務所の人間が探すって。
大事にしたくないらしい。
で、ここからみんなにも伝言なんだけど、
もうこんな時間じゃん？
とりあえず、事務所に任せて、
みんなは寝てくれって。」

「大事にしたくないって
居なくなってんすよ？
十分大事じゃないすか！！」

「まあ、落ち着け。
とりあえず、今日は事務所に任せよう。
で、明日からまた動けばいいんじゃないか。」

理解せざるを得なかった。
もしかして誰かの家に行ってるかもしれないし、
生きてたらそれでいい。

「そうですね。とりあえず、寝ましょうか。」

みんな心の底では納得してない。
否、出来るわけがないんだ。
あと数時間で朝が来る。
良い知らせがあることを願って目を瞑る。