【賭ケグルイ】会長の幼馴染みは、 (ページ12)

今日:15 hit、昨日:27 hit、合計:221,833 hit

10.苦いコーヒーページ12

You said

ついにやってきた放課後。

挑戦者を待つ間に、わたしは冷蔵庫からコーヒーを取り出して飲む。
苦いものが喉を通る、この感覚は苦手だけど
頭を回すためにはやらないといけない。

……本当の理由は、眠くならないようにするためだけど。

丁度居た、楓からキャラメルを箱で貰ったり、
ユメミからコーヒーの差し入れがあったりと準備万端。
…なんかみんな心配しすぎ…？

五「Aさん、会長、準備が整いました」

桃「それじゃあ準備はいい？A」

『……うん』

五「生徒の方は、債務整理大集会(さいむせいりだいしゅうかい)で行われる
２枚インディアンポーカーを希望しています」

『ポーカーかぁ…まぁいいや、いいよ』

わたしがそう言うと、
清華は生徒会室のドアを開けた。

〔ポチ〕と書かれたネームプレートを首から下げ
希望と絶望に満ちた表情の男子生徒は、ゆっくりとこちらの方へ歩いてきた。

彼はきっとポーカーが得意なんだろう。
債務整理大集会でやるポーカーを選択するくらいなのだから。

わたしはトランプよりも違うギャンブルの方が好きなんだけどなぁ…
とは口が裂けても言えない。なぜなら選ぶ権利は彼にあるからだ。

桃「それでは…２枚インディアンポーカーを始めるわ」

男子生徒「お願いします！」

『こちらこそお願いします』

桃「ルールは2人とも分かっているから省くけれど…
債務整理大集会のときと同じルールを採用することを覚えておいて」

桃「それじゃあ…1枚目のカードを配るわね」

ディーラーである綺羅莉は手際よくカードを切って
私たちの手元に置いた。

る「にゃはは、雪チャン珍しく本気じゃーん」

『だって…申し訳ないし、本気でやるよ』

る「2人とも頑張ってねー」

今回の２枚インディアンポーカーはチップを使う。
……実際、二人でやるギャンブルではないんだけれど。

チップの価値は借金の10分の1。

彼の借金額は1000万。
ということは１枚100万。

『るな、コーヒーとってもらっていい？』

る「うん！」

男子生徒「あの、イカサマは無しですよね…？」

わたしとるなの行動に疑問を感じたのか、
男子生徒はそう質問した。

・