No.1 ページ2
私には好きな人がいた。
その人とは同じクラスになってからうまく話せるようになけなしのお小遣いで武蔵神社で恋愛成就のお守りを買って毎日お祈りをしていた。
しかし、ある日勇気を出して告白してみたものの見事に振られてしまった。その日はトボトボと一人で帰っていると、神社の守り神と名乗る小さいおじさんがパッと目の前に現れた。
「そうとなれば、お前さんの恋路が成功するようワシがおまじないをかけてやろう」
『は?』
「ワシは背中を押すだけじゃから後はおぬしの行動次第じゃな」
『は!?』
「良きかな良きかな、青春じゃのう」
いろいろ突っ込みどころが多すぎて混乱している私を置いてけぼりに喋りだすおじさんを呆然と見ていた。
すると急に光が当てられて思わず目をつぶる。
「お前さんが良き恋愛ができるよう、応援しとるぞ」
そう言ってバルタ〇星人のような笑い方をするおじさんは忽然と姿を消した。
さっきの、いったい何だったんだ。恋が成功するためのおまじない?
夢じゃないのか自分の頬をぐいっとつねってみるとしっかり痛みを感じた。
……呪われたりしてないよね
顔が青くなりビクビクしていると、誰かに呼び止められてハッと我に返る。
私の一つ年下の幼馴染みである松野千冬くんがこちらに手を振りながら向かってきた。
「Aー!そんなとこで突っ立って何してるんッ!?」
『ちょッ!?』
すると彼が地面に出っ張った石に躓いてしまった。急な動きに反応できずそのまま一緒に倒れてしまった。
『いっ……』
「!悪い、だいじょう___」
ムニッ
そんな効果音が聞こえたような気がしてお互いピシッと固まってしまった。
ギギギと首だけ動かして違和感のある方を見ると、私の胸が彼の右手にがっつり掴まれていた。
『はッ__』
あまりの恥ずかしさに顔に熱が集中するのを感じる。
ふと視線を上にやると彼は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をするとボンッと顔から湯気が出るくらい真っ赤になった。
「〜〜〜〜〜〜ごめんッ!!」
勢いよく頭を下げられた彼にギョッとする。
『い、今のは事故だから……』
頭を上げてほしいと告げようと立ち上がろうとするが、足がふらついてしまって今度は彼の胸に倒れ込む体勢になってしまった。
咄嗟に私の身体を支えようと腰に回ったはずの彼の手が、腰ではなくお尻を鷲掴みしていた。
『「…」』
おじさん、私にラッキースケベられ体質になるおまじないをかけたってこと?
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れな(プロフ) - めちゃくちゃ好きです、、続きみたい、、文才が天才すぎます、、お時間ある時に更新してもらえると嬉しいです、、あと個人的なお願いですけどドラケンと沢山絡ませてもらえたら嬉しいです、、完結までついていかせてください!! (2023年2月16日 14時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
渚 - ゴメンナサイ、冗談です。調子に乗ってすみませんでした (2022年1月1日 16時) (レス) id: 689f1d0164 (このIDを非表示/違反報告)
ttakedasaki0906(プロフ) - 半間くんも登場しますかね!?続き楽しみに待ってます!! (2021年11月30日 23時) (レス) @page17 id: 732dff87b6 (このIDを非表示/違反報告)
渚 - 神らぁー!もうやめて!渚のライフはゼロよ!ついでにだれかぁー!オレの作品もこれくらいにさしてぇ!!梵天の可愛い可愛いボス【マイキー成り代わり】ってやつ!作者さんの宣伝したいレベル!作者さん!宣伝していいですか!? (2021年11月29日 18時) (レス) @page16 id: bf8590d0f6 (このIDを非表示/違反報告)
かかし(プロフ) - 朋香さん» コメントもして下さりありがとうございます!!そう言って貰えてめちゃめちゃ嬉しいです(*´ω`*)早めに更新できるよう頑張ります! (2021年11月28日 16時) (レス) id: 74dd41cf27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かかし | 作成日時:2021年11月18日 1時