・ ページ5
航平は既に部屋を出ていってしまい、部屋には取り残された俺と祥彰の二人きりになった。
取り敢えずそっぽを向いたままの祥彰の近くまで行き、話を詳しく聞いてみることにした。
『大丈夫…って』
俯いている祥彰の顔を覗くと、祥彰は瞬きをすれば涙がボロボロと零れ落ちそうな程目に涙が溜まっており、今にも泣き出してしまいそうだった。
『…祥彰、おいで』
なるべく優しく声を掛けると、たどたどしくもこちらに向かって来た。
隣に座らせ、まだ小さい背中を撫でながら話してくれる様促す。
祥彰「…っぼく、こーへいっのこと、きらいっていっ、ちゃった……」
大切な人のことを嫌い、と言ってしまったことに罪悪感を感じているのか、矢張り涙を流しながらポツポツと話し始めた。
祥彰「こー、へいと、また、あそびたっい…」
『そっか。じゃあ、謝りに行かないとね?』
祥彰「コクン」
『ん、いいこ』
謝りに行く、ということに頷いてくれた祥彰の頭を撫でて、一緒に部屋を出て航平の元へと向かった。
ーーーーーーーーーー
kwmr side
『ただいまー』
中学校から帰って来てリビングへと向かうと、そこには泣いている航平の姿があった。
『え、ちょ、航平?どしたの?』
航平「…た、くやにいっちゃ、」
航平の隣に座って、背中を撫でながら、泣いている航平に何があったのか話を聞く。
どうやら祥彰と喧嘩して、「嫌い」と言ってしまったらしい。
航平と祥彰が喧嘩するのは今までに何度もあったが、ここまで大きくなったことは無かった。
その為、航平にはなるべく優しく接しているが、内心どうすれば良いのか焦っている。
拳兄ちゃんが二人にいつもしている対応の様子を思い出しながら、航平に話しかけた。
『航平は祥彰と仲直りしたい?』
航平「…おれ、よしっくんと、またあ、そびたい……」
『じゃあ、謝らなきゃね。』
航平が泣き止むように背中を撫でていると、ドアが開く音がして、拳兄ちゃんと拳兄ちゃんの後ろに隠れながら祥彰が入ってきた。
292人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「QuizKnock」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ういか(プロフ) - 初めまして!このお話とても面白いです(^ ^)リクエスト失礼します!伊沢さんメインのお話が読みたいです!シチュエーションは問いません、他の方のリクエストもあるでしょうし、できればで大丈夫です!これからも頑張ってください! (2020年4月19日 20時) (レス) id: 870724d1be (このIDを非表示/違反報告)
白熊 - Yuiさん» コメント有難うございます!リクエスト承知致しました! (2020年4月18日 11時) (レス) id: 19dde56db8 (このIDを非表示/違反報告)
Yui - またまたリクエスト失礼します!kwkmさんがお料理をする所が見たいです! (2020年4月14日 23時) (レス) id: 284bbb0586 (このIDを非表示/違反報告)
白熊 - ゆみへふさん» コメント有難うございます!そう言って頂けるなんて光栄です!リクエスト承知致しました! (2020年4月6日 6時) (レス) id: 55b64ca4c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみへふ - リクエスト書いてくださりありがとうございました最高でした(´∀`*) (2020年4月5日 23時) (レス) id: 2a3ceda9d7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白熊 | 作成日時:2020年3月30日 23時