教えてあげる

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山田サイド(大学時代)









大ちゃんの進路は決まった。でも、俺の進路は決まらなかった









有「山田はね、全教科！！」









山「適当に決めないでよ！」









有「あっ！社会はダメだよ。俺が受からない可能性があるから。文系もダメ。理科も暗記系はダメ！」









大ちゃんの言ったものを削ると残りは技能教科と数学だけだった









技能教科は俺はすっごい苦手なの









山「数学しか無いじゃん！！」









有「おー！ほんとだ！山田にぴったりだよ」









その時の大ちゃんの発言は適当だったのか本心だったのか分からないけど、俺はすごく嬉しかった









俺の進路を決めてくれた大ちゃんに少しでもお礼がしたくて、俺は資料を作った









『歴史恋愛』









授業で話せるように、大ちゃんに彼女ができるようにという意味で俺なりに調べて作った









山「はい。これあげる」









有「わっ！急になに？歴史恋愛…？」









山「そう。俺なりに調べて作ったの。大ちゃん恋愛下手でしょ？」









有「そ、そんなことない！でも、ありがとな。ほぼ本だけど」









山「文句言うなら返して」









有「ごめんごめん！！」









俺の照れ隠しで大ちゃんには『ありがとう』って言えなかった









この本、使ってくれるといいな

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