第29話 ページ29
「本当に場所ここであってんのか？」
ヤマトはコブラにそう尋ねた。
「間違いねぇ。あの県外のグループ、今日こそここに現れるはずだ」
山王連合会のメンバー数名は駆けていた足を止めた。
「あいつらか！」
「にしても数多くねーか？」
「なんだあいつら」
コブラは目を細めて道路に目をやる。
横一列に並びバイクに乗った集団と向かい合う7人の人物に目を移した。
もしかしてたった7人であの集団を相手にするつもりだろうか。
それはさすがに無茶がある。
そんなコブラの心配をよそに、緊迫した空気の中、女が右手を手を上げた。
そして軽く前に突き出す。
それが合図だったのか、女を除く6人が一斉に走り始める。そして相手と喧嘩を始めたのだった。
「まてヤマト」
駆け出そうとするヤマトをコブラは腕を掴んで止める。
「あいつら誰だよ」
チハルがそう洩らす。
やはりあの7人を誰も知らない様子だった。女は依然動かず。
先に喧嘩を始めた6人は素早く相手を倒して言った。
相手と違い動きが素早く、そしてなめらかだ。
まるで音のない動きで相手を倒していく。
コブラは開いた口を閉じる。
喧嘩をする大体のやつは力任せに喧嘩をする。
しかし、あの6人は無駄のない動きで急所を狙い、いくらたっても息一つ乱れていない。
喧嘩の仕方の分類的にこういうしなやかな喧嘩の仕方の話は聞いたことがあったが、実際には見たことなかったコブラは密かに感動していた。
いっときすると6人はリーダーの女の横にまた一列に並んだ。
その統率の取れた動きに舌を巻く。
確かに、これだけ強かったらこれだけ数がいたって勝つことはできる。
「おいコブラ、今のうちに俺らも行くぞ」
「あ、ああ」
コブラたちは一旦喧嘩がおさまったその隙を見計らってその群れに歩いていった。
「誰だお前ら！」
そう叫んだのは県外のグループの方だった。
「山王連合会だ」
コブラは静かにそう言った。そしてAの方を向く。
「お前らは俺らの敵か？」
コブラはAそうに尋ねる。
Aは横に首を振る。それだけでコブラには十分だった。
「あいつら、威勢だけは良さそうだな」
「…」
Aは喋らなかったが、コブラの言葉に共感したのか数回頷く。
そして、ごちゃごちゃと相手グループが言っている中、Aやコブラたちはすでに戦闘態勢に入っていた。
「いくぞ！」
「…」
第2回戦が、始まった。
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魄 - 秋(シュウ)さん» ヽ(*´∀｀)bﾊｰｲ (2017年12月3日 15時) (
レス) id: 95ee45f67a (このIDを非表示/違反報告)
秋(シュウ)(プロフ) - 魄さん» コメントありがとうございます！テストお互い頑張りましょうね！ (2017年12月2日 22時) (レス) id: 19f78b416f (このIDを非表示/違反報告)
魄 - あ、あとテスト頑張れ〜！私もテスト期間だわw (2017年12月2日 17時) (レス) id: 95ee45f67a (このIDを非表示/違反報告)
魄 - 続編楽しみにしてます！頑張って！ (2017年12月2日 17時) (レス) id: 95ee45f67a (このIDを非表示/違反報告)
秋(シュウ)(プロフ) - みきやんさん» コメントありがとうございます！本当ですか！めっちゃ嬉しいです…！ (2017年12月1日 17時) (レス) id: 19f78b416f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋(シュウ) | 作成日時：2017年11月8日 19時
