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第3話 ページ4

廃デパートにはSWORDのリーダーがそれぞれ集まっていた。



日向とコブラが睨み合う中、村山はぐるりと辺りを見回す。

そこにはやはりAの姿はない。





少しだけ期待していた。





AらもSWORD地区のグループだ。

それに達磨と山王が決着をつけるというのだ。

Aなら来るかと思っていたが…。






「やっぱこねーのな」






まだ無名だってことも相まってだろうか。

それとも、こんな状況を目の当たりにしたくないがためだろうか。


村山はAとコブラが仲いいのは知っていた。

やはり、Aからすると複雑なんだろう。




こんな時でも村山はAのことを考え続けていたのだった。






しかし、事は意外な方向へと進んでいく。





どちらかが勝って、どちらかが負ける。

結果はその二択しかないと思っていた。

しかし、コブラは戦う意思を示さなかった。




村山は、それがいいと思った。

そうだ。

お互い潰し合う必要なんてないんだ。







村山は2人の元へ歩み寄る。





「日向」




村山は周りの目も気にせず日向に声をかける。




「もうやめとけよ。

俺たちこのまま潰しあってどうすんの」


「…」




村山は一度天を仰ぐ。

その双眼はゆっくりと、もう一度日向をしっかりと捉えた。




「もしあんたがコブラに勝ったら、そのあと家村会がこの地区のっとるんだろ?

そんで、この地区を家村会が統括したら、俺らどうなんの?

なんも残んねーよ。どうにもなんねぇ。

それなのにお互い潰しあってそれで終わりかよ?」



「…」





日向はうざったそうな顔のまま村山を見つめる。




「居場所がなくなるのは俺らだけじゃない。

Aはどうなんの?」




日向はハッとした顔で村山を見つめた。




「この地区で喧嘩中素性がバレないようにして暮らしてるAたちはどうなんの?

もし家村会みたいなグループに目をつけられたらAたちだって、あいつらの望んでる通りに暮らせないだろ」



Aの名前を出されては、日向はおし黙ることしかできなかった。




「村山の言う通りだ。このまま俺らか潰しあっても相手の思うつぼじゃねぇか。

俺らがするべきことは互いに潰し合うことじゃねぇだろ」



「守りたいもん、守んなきゃじゃねーの」





日向は半ば呆れるように頷いた。

戦う意思はないらしい。





そうだ。俺たちはこうなるべきなんだ。

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ゆかり(プロフ) - めっちゃおもしろいです!早く続きが見たいです! (2018年5月25日 20時) (レス) id: 6d67b75ad8 (このIDを非表示/違反報告)
- 更新頑張って〜(*´ー`*) (2017年12月19日 22時) (レス) id: 95ee45f67a (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 楽しみにしてます(^^# (2017年12月5日 18時) (レス) id: a2a57b7e0c (このIDを非表示/違反報告)
秋(シュウ)(プロフ) - クロさん» ありがとうございます!達磨一家いいですよね…!更新頑張るのでこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2017年12月5日 18時) (レス) id: 19f78b416f (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 続編おめでとうございます!達磨一家めっちゃ好きです(^^* これからも応援してます!! (2017年12月3日 17時) (レス) id: a2a57b7e0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:秋(シュウ) x他1人 | 作成日時:2017年12月2日 15時

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