・続き ページ7
ダニー視点
『で、どんな事した?くだらない嘘は吐かないでね』
「………夫婦がやるような事は、全部」
『そっか、そうだよね。待ってて、ご飯を作って来てあげる』
どうせ全部、上書きしてやるのだ。
台所へ向かうと、簡単に出来るお粥を作って持っていく。
今はとにかく、彼女の側にいたい。
明日からは、買い物に行って栄養有る物を食べてもらおう。
『出来たよ、簡単でごめんね』
「………」
お粥を見たまま微動だにしない。
変なものが入ってないか心配なのだろう。
『そんな顔しなくても、何も入ってないよ』
それでも動く事のない彼女に痺れを切らし、暖かいそれを2すくい程、自分の口に含ませる。
距離を徐々に詰めていくと、僕のしたい事を理解したのか、彼女は明らかに動揺を隠せないでいる。
軽く顎を持ち上げてやると、体を強ばらせたまま、抵抗しようとはしているが全く力が無い。
「ん、ふぅ、あっ、………んく!」
やっと飲み込んでくれたようだ。
久しぶりの彼女の口の中は、とっても甘かった。
その息を切らせている姿に優越感を感じて、見せつけるように舌舐めずりをすると、彼女はごくりと喉を鳴らした。
「もう、自分で食べられますから」
罰が悪そうに告げられるが、決定権は完全にこっちの物だということを忘れられては困る。
『いや、気が変わったよ。残り全部、食べ終わるまで口移しだから』
「えっ、酷い………」
ここで怒るのもいいが、少し彼女には自分の性格を知ってもらいたい。
『僕じゃあ、嫌?』
今日一番の悲しそうな顔を作ってそう言うと、案の定、はっきりと嫌とは言ってこない。
あともう一押し。
『ねえ、駄目なの?駄目なら………ちゃんと日優の口から聞かせてよ』
「駄目じゃ………ない」
元々沈んでいた瞳が、更に深くまで堕ちていく。
罪悪感で気が狂いそうになっているのだろう。
あれだけ求めていた筈なのに、日優がその瞳をしても全然嬉しくない。
『良いんだね?じゃあ、残さず食べてね!』
勤めて明るく振る舞うと、会えなかった日々を取り戻す様に彼女の唇を貪る。
「んむっ、は…ン、あっ」
あえて少しずつ、口の中が空になっても、焦らすように舌を弄んでいくと、苦しそうだった声は、とろける様な甘く鼻にかかった響きへと変わっていった。
「んぅ……やっ…ん、ぁあ、はァっ」
『ちゅっ、ハァッ……く、可愛いよっ、日優!』
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みあき ななち - ダニエル・ディケンズ…なんかどのキャラよりも依存性高い…罪な目玉コレクターだぜ… (6月20日 4時) (レス) @page16 id: 1028d3fc8a (このIDを非表示/違反報告)
ダニー推しかもしれん - こういうあっまいのもたまにはいいね てかこの小説のおかげでダニーの事もっと好きになった…かも? (2022年12月10日 12時) (レス) @page16 id: 2a7aada8e8 (このIDを非表示/違反報告)
冥土フウカ(ダニー先生と結婚したい人) - これを見て夢小説好きになりました!ダニー先生がこの世で一番好きです!頑張ってください!!!! (2022年7月11日 17時) (レス) @page2 id: 25f5f6b694 (このIDを非表示/違反報告)
らんるありー(プロフ) - これを機にダニー先生推しになったっぴ…殺天やりたいっぴ……だにぃせんせいすこぉ(鳴き声) (2020年7月8日 23時) (レス) id: 6213d0614a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ルシアン | 作成日時:2020年3月25日 18時