◆*8*◆ ページ8
.
和「……っ、…」
「……和くん、…和くんはもう…私への想いに縛られて生きていく必要なんて無い」
「大好きな人と過ごす時間を心から楽しんで、毎日を幸せに暮らしていっていいんだよ」
.
.
「…それにね、私はもう…十分なんだ……」
和「…、」
「…死んじゃっても、こんなにも大切に、私のことを覚えていていようとしてくれる人がいるってことが」
「……ほんとに、…っ嬉しかったから…」
和「……A…っ、」
.
.
和「…、俺…っ……あの頃…お前のことが好きだった…」
「…、」
和「…ずっと言いたかったんだ……」
「……かずく…、」
和「恋はいつか終わるのかもしれないけどさ……」
「…」
和「…お前はずっと…、これから先もずっと……俺の特別だよ」
「…、…」
和「…俺にとっての幼馴染ってお前だけだし……それに、…初恋の…相手だし//」
「…ぇ？//ふふ、っ」
和「…だから…恋が終わろうが別の愛が生まれようが…」
.
和「…Aのことは一生忘れられねぇーんだよバカ！」
「…ふ、…ぅんｯ…うん！//」
和「……いつか俺がじぃさんになってポックリいくまで絶対待ってろよ」
「……うぅ…ふふふ、…っ…楽しみに、してるねっ…」
和「………それもどーなの(笑)」
.
.
Aの長い髪が
ふわふわと
風に舞う
.
「……和くん」
和「……ん？」
「……私も…、…好きだった…」
「……和くんのことが…っ…大好きだったよ！」
和「……、ん」
「……ふ、最後に…」
和「…？」
そっと
近づいて来るA
和「……あぁ、あれね？」
「…うん、目瞑ってて」
和「……はいはい(笑)」
「………ナゴミちゃんに、怒られるかな？」
和「…ふふ、大丈夫じゃないの？ほっぺにちゅーぐらい(笑)」
「……そっかぁ」
.
だけど
そうやってAが触れたのは
頬ではなく、唇だった
和「…っは？//」
「ふふ♪」
.
.
.
.
"和くん、ありがとう"
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