◆*7*◆ ページ7
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和「………え？」
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「…和くん、私を思い続けることは…義務じゃないよ」
和「…、っ…」
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和「…、そんなこと…っ、…思ってねぇよ！」
「…うん、和くんが本当にずっと私のことを忘れないでいてくれたことは、知ってる」
和「…」
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「…だけど、本当はずっと…普通の恋愛がしたかったでしょ？」
和「…、」
「…過去のこと、私のこと、全部取り払って…好きな人と過ごす時間をもっと…心から楽しみたいって」
「…ずっと思ってたでしょ？」
和「…違う…俺は…」
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ただAのことが好きだった
もう会えないって分かってても忘れられなくて…
ずっと…
ずっとずっと…
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「…それに」
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「…和くんにはもう…本当に守りたいと思ってる人が、いるでしょ？」
和「…ぇ？」
俺の少し後ろを見つめながらそう言った彼女は
とても
穏やかな目をしていた
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振り返るとそこには
すぐに戻るって言った俺を
自然と触れ合いながら静かに待ってるナゴミがいて…
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「……凄く、優しそうな人だね」
和「…」
「……泣かせたらダメだよ？」
和「……っ、…A…」
ふふって笑顔を見せる彼女に
涙が
止めどなく溢れ出す
.
…やっと
分かったよ
"恋はいつか終わる"って
まだ未来が見えていないあの頃に
彼女がそう言った理由が…
.
.
Aは全部、見越してたんだ
自分がもうすぐ居なくなること
そして自分の居ない世界で生きていく俺がいずれ
別の女の人に惹かれていくこと
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人は
生きている者同士で
愛を求め合って生きていく生物だということ…
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