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恋に憧れて三日目 ページ4

Aside


 
 



大広間には私の両親と彼の両親もいて、なにやら(どっちの両親とも)楽しそうな雰囲気だった。






恐らく許婚であろう息子さんは私の両親に「よろしくお願いします」と、頭を下げていた。






私も頭を下げる。場は更にほんわかムード。







そりゃそうでしょ。お互い大きい会社との取引みたいなもんだし。







子供を勝手に結婚させておけば得ばかりなんだから。








私たちは、というと。









…気まずい…。









向こうはどう思ってんのか全然表情からは読みとれなくて、しかも視線がまったく合わねえ…!







───でも、許婚が同い年くらいの人で良かった…。







オッサンとか、勘弁です←(ゴメンナサイ全国のオッサン







なんだか大人たちの話で盛り上がっているので、私たちもはそそくさと大広間の角っこの方に移動する。









2人の間に流れる沈黙。嫌でも大人たちの話が聞こえてくる。すると、







「あら、赤葦さん、今日泊まっていかれるのよね?」






「…まあ、せがれだけですけどね。」









「…そうなんだ。」





「…まぁ、はい。」





やっぱり聞こえていたのか。







この人、堅苦しそうに見えたけど私と同じで緊張してるのかと思った。声と返事が年相応な気がしてちょっと楽しくなる。








「そう言えばなんですけど…。赤葦さんて、自分のまわりにいる人皆が許婚いるって信じてたときってありましたか?」






「…俺の場合は、小さい頃から言われていたし、年があがるにつれて周りは好きな人の話とかでいっぱいだったので…それは、無いです。」








「…えー!?じゃあ、恋とか、憧れなかったんですか!?」








すると、赤葦さんはちょっと何かを考えたあと、特に、と呟いた。







「…そうですか。ちょっと残念。
好きな人を想うって、どんな感じなのかな〜なんて、憧れだったんですけどね〜。」






好きな人がいるって素敵な気がするから、と付け足した。


 




「…そうなんですか。」


 
 

 
 
 
 

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ユナン(プロフ) - 椿さん» はい!わかりました!ありがとうございます!コメント遅くなってごめんなさい。(´・ω・`) (2016年3月6日 23時) (レス) id: cf8e161d90 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - です。 (2016年2月25日 21時) (レス) id: 6ddfbdbf33 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - すみません。見直しをしたらいいたい事が書かれていませんでした。本来いいたかったことは、メッセージありがとうございました。また、よろしくお願いします。 (2016年2月25日 21時) (レス) id: 6ddfbdbf33 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - お久しぶりです!母に見るのを止められていました。いつ見てもドキドキします! (2016年2月25日 20時) (レス) id: 6ddfbdbf33 (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - ユナンさん» こちらこそ、夜分遅くにすみません。久しぶりの更新にテンションMAXです!!ありがとうございます。これからも、応援しています。 (2016年1月27日 23時) (レス) id: a1946caf5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユナン | 作成日時:2016年1月8日 0時

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