許婚でも恋がしたい。【赤葦京治】

恋に憧れて十二日目 ページ13

赤葦side
　



　

　
「…月が綺麗ですね。」


　



　


　
「そうですね。でも、ちょっと私には冷たく見えます。」

　






　


なんだか辛そうに答える。どうしたのだろう。考えているとそれより、と彼女は続けた。


　




　


「月と、星以外は、夜明かりを灯すのって人間だけなんですよ。そっちの方が綺麗だと思いません？」


　





誰かの帰りを待って明かりを点けている人がいる、そんな事を考えてると、無性にすてきだなって、思えるんです。





　



なんて、貴方は言う。
　



　


　
今度は目線を下にする。窓の下に広がる明かりを見てたしかに、温かい光なんだとおもった。そして、自分も部屋に明かりを灯した。
　

　





　

　
「…そう言えば赤葦さん。デートの日にち、決めてくださいよ。明後日の土曜日なら私空いてますよ。」


　






「…じゃあ、その日でいいです。」


　



　


電話越しに聞こえる「ふふっ」、ともれた貴方の笑い。

　



　




　
…まただ。

　

　



　


ねえ、貴方はこの気持ちに、なんて名前を付けますか。

　



　


そして貴方は、俺と同じで、

　



　




　
────今すぐにでも会いたいって、そう思ってくれていますか？




　



　
　


　

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評価145人、そして、そこのAさん！
コメントで、歯を気遣ってくれた方、感想をくれた方、しきれない感謝を、Aさんに！
　


　
2016/1/10/23時現在


作者、ユナン



　
　

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