壊れる世界。[HSJ]

２０話 裏切り者は、だぁれ？２ ページ21

涼介side

雄「山田。なんで、わかった？」

涼「簡単なこと。
一人だけ、死亡確認ができてない。…以上。」

雄「だって！山田の目を誤魔化せる気がしなかったし！」

とかなんとか。

“ある重要なこと”は“死亡確認”のこと。

一応銃声は聞いたけど、死亡確認はしていない。

だから、雄也が裏切り者だと思ったの。

涼「そう。で、雄也。」

できるだけ落ち着いていう。

爆発したら、駄目だし。

俺も、雄也も。

雄「何？」

突然雄也の声が低くなった。

涼「なんでこんなことしたの？」

雄「なんでだろーね？」

涼「質問に答えろよッ！」

カッとなって、雄也の胸ぐらをつかむ。

雄「山田。離せ。」

雄也は、冷たい目をしていた。

涼「はぁ…ごめん。で、なんで皆を殺したの？」

雄「殺したかったから、かなぁ？」

嘘。

絶対に、嘘。

だって、だって雄也＿＿＿＿

涼「泣いてるじゃん。」

雄「…っ、え…？」

涼「雄也、泣いてるじゃん。」

雄「泣いてなんか…っ！」

雄也はまだ涙を溢している。

雄「う、っ、ｸﾞｽｯ。」

涼「ほんとのこと、言ってよ。」

雄「俺からは、言えない。」

涼「どういうこと？」

雄「まぁ…すぐわかるよ。」

雄也はそう言って、そっと床に落ちた拳銃を拾った。

雄「そのうち、すぐ、ね？」

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