【艦これ】島風、ほっぽ、ペット生活、始めます！【かじぺじ】 (ページ6)

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第五話ページ6

『あだっ！や、やめなさい！…す、すみません、すぐ捕まえますから』

『あ、いえ…』

なんて俊敏な動きだろう。ヒトってこんなに素早いのか？…いや、彼女たちがヒトならざるものだからか？

『よし、捕まえた！』

スタッフの腕に、小さな白い少女が捕まった。

「■■■…■■■■■！」

その時、少女の瞳が、更に煌々と紅く、紅く煌めいた。
その美しく、畏怖さえ覚える姿に、俺の背中を何かが走る。
スタッフはそれに気づかず、そのまま少女をケージに入れた。

…ドクン

『よし！次は…こらっ！逃げるな！』

…ドクン、ドクン

心臓が血を送り出す音が、ただただ俺の耳にこびりついた。
最早血ではない、ただただ熱い、マグマが体の中を駆け巡る。

そして、その心臓の音は、俺に問う。

ー本当に、これで良いのか、と。

ーこの先、どんなことがあるのか分からないぞ、と。

俺には、その意味が分からなかったが、何故か答えることが出来なかった。

何かが起きるだと？どんなことがあっても…俺は…俺は、この子達を守ってみせる、と。

何故か、俺の頭も、全身も、ざわついて落ち着かない。

さっき、彼女たちの傷を埋めてやれるのは、俺しかいないと、決意したばかりだろう。
何で…何で言うことを聞かない？

『…俺は』

『…ま？お客様？』

スタッフの声に、俺の頭と体は落ち着きを取り戻した。

『大丈夫ですか？具合でも…？』

『え？…ああ、いえ、ちょっとボーッとしてただけです』

『？…あっあっ、こら！暴れたら駄目だろ！…すみません、暫くしたら落ち着くかと思いますので』

『あ、はい』

こうして俺は手続きを終え、無事二人の少女が我が家にやって来たのだが、あのときの少女の瞳、不思議な感覚がどうしても頭から離れなかった。

(あれは、一体何だったんだろう…？…まあいい、我が家にヴィーナスが二人も舞い降りたんだ！明日は飛びっきりのパーティーをしよう！まず、ケーキとチキンは必須だよな…で、俺特製の…クレーム…ブリュレを…zzz)

いつの間にか、俺の意識はブラックアウトしていた。