【艦これ】島風、ほっぽ、ペット生活、始めます！【かじぺじ】 (ページ4)

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第三話ページ4

『すみません、この''かんむす''って何ですか？』

『はい、こちらは最近発見されたヒトの新種です。正確には、新種のヒト型の生物です』

俺が話しかけたスタッフは、笑顔のまま淡々と語る。

『現在発見されているかんむすは、二種類存在しています。一つ目は深海で発生したプランクトン等が進化したと考えられているかんむす…当店で取り扱っているのは、こちらの白い髪の子ですね。二つ目は、ヒトが作り出したと考えられているかんむすです。この金髪の子がそうです。基本的に飼育方法は普通のヒトと変わりませんが、身体能力が普通のヒトよりも非常に優れているので、ヒトと沢山遊びたいという方にお勧めです』

『ちょっと待ってください、さっきこの金髪の子は人工的に作られたって言いましたよね？何で…』

『申し訳ありません。かんむすは最近発見されたばかりで、まだ詳しいことは分かっていません。ですが、彼女たちを初めて発見した学者は''砲台を背負って、海で戦闘を行っていた''と話していたので、恐らく、何らかの原因でヒトの世界を守る兵器として産み出されたのかと』

『兵器…』

この俺よりも、もしかしたらリラちゃんよりも小さな少女は、俺らには到底理解できない重いものを背負って生まれてきたのか。

『それにしても、この二匹、本当に仲良いなぁ。初めて会ったはずなのに』

『そうなんですか！？』

『ええ。先に白い方の子がこっちに来たときから、ずっと家族を探しているような鳴き声出してたのに、さっきこの金髪の子が話しかけてからかなり落ち着いてるんですよ』

…そうか…
それでこの子は少し目の辺りが腫れていたのか。もしこの金髪の少女がいなかったら、きっとこの子はたった一人で、知らない獣人に連れていかれ、ずっと泣き続けていたのだろうか。

闘うために生まれた少女と、まだ幼いのに、家族と切り離された少女。どちらも背負う物は決して軽くはない。
その傷を、何とか埋めてあげたい。否、埋められるのは、俺しかいない。

『…よし』

何故なら…

『この子達、両方とも下さい！』

俺が運命を求めて来た店に抱えるものが大きすぎる少女が二人もいるなんて、偶然なんて到底思えるわけ無いじゃないか。