【艦これ】島風、ほっぽ、ペット生活、始めます！【かじぺじ】 (ページ2)

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第一話ページ2

『いやぁー…リラちゃん可愛かったなぁ』
月明かりがそう呟く俺の道を照らす。
ジノヴィ…俺の従兄弟に新たな家族が増えていた。それは、俺らと同じ獣人ではない。ヒトだった。
俺らでいう学生辺りの年頃の少女は、純粋そうな瞳で俺のことを見ていた。
その綺麗な黒い瞳は、俺を吸い込んでしまいそうだった。

『…決めた。ジノ、この子貰ってくぞ』

『は！？いやふざけんな！やるわけねぇだろ！』

酔った酒の勢いとはいえ、断られるのは当たり前だった。でも、あながち冗談ではないわけで。

(明日は休日…よし、ジノに教えて貰ったペットショップ、行ってみるか！)

そう、久しぶりの休日…社畜歴二年目の俺にとっては貴重な一日なのだった。

『そんな貴重な一日に運命の出会い…何て完璧な予定だ、俺！』

目の前にいたうさぎの表情が一瞬ひきつったのを見た。
だが俺は気にしない！何故なら俺は最高にハイって奴だからだふぉおおおお！

俺はいつもの道を走り出す。
もう休日なんて…明日なんて待ちきれない！俺のヴィーナスが待っている！

『待ってろマイヴィーナス！』

どれくらい走ったのだろう。気づいたらもう目的地に着いていた。

『はぁ…はぁ…ここに俺とヴィーナスの運命の出会いが待っているのか…こうしちゃいれない！今いくぞ！』

颯爽とドアをくぐる。何処だ…何処で運命の出会いが待っているのだ！
この子か？いや、どの子だろうか？
どの子も魅力的だが、どうもしっくり来ない。

『…ん？』

ふと俺の双眸が、一つのレッテルと、二人のヒトを捉える。

『…激レア…か、かんむす？』

それが示すは、ガラス越しに寄り添う金髪のスラッとした少女と、白髪と紅く輝く瞳を持つ幼い少女だった。