2本音 ページ3
ピンポーンとチャイムの鳴る音が大好きな人の訪れを知らせてくれた。
『まーくん♪』
雅「おはようA。もう準備はできた??」
『ばっちりだよ!』
雅「出発する前にAのご両親に挨拶してもいいかな」
『もちろん!お父さんもお母さんも喜ぶよ』
Aは雅臣を家の奥へと通し、2つの写真立ての前へ案内した。
雅臣が静かに手を合わせたのを見て、Aも隣に並んで終わるのを待った。
『…終わった??』
雅「うん。終わったよ」
そう言った雅臣に頭を優しく撫でられ気持ち良さそうに目を細めて雅臣の肩に寄り掛かった。
こういう時は大抵甘えたい時で、それを知っている雅臣はAの肩を優しく包み込んだ。
雅「何か…あった??」
『…私ね、国家試験に合格して勤務先も決まって嬉しいの…本当に嬉しいんだよ??…でもね…』
雅「うん」
雅臣は次の言葉が出てくるのを優しく見守った。
『…でも、その反面 心から喜べない自分もいるの』
雅「…お母さんと一緒に喜びたかったよね」
『!』
その瞬間Aの瞳からは大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちた。
雅「ごめんね…」
『な、なんでまーくんが謝るの??…グス』
雅「今の一言でAを泣かせちゃったから…。でも寂しい時や辛い時は涙を我慢しないで僕を頼って」
そう言いながら正面から抱きしめた。
『…ッ、お母さんが、死んでからもう何年も経つのに…最近 会いたくて仕方ないの…グス』
Aはギュウッと背中に手を回して力を込めた。
雅「ずーっと我慢してたんだねぇ」
『ま…まーくん…ッ』
どれくらい泣いただろうか。いつの間にか寝てしまっていたようだ。
Aが顔を上げると家の中が薄暗くなっていた。
『え!い、今何時!?』
雅「あ、起きたー??よく寝てたね。今17時だよ」
「まーくんのお家行こうと思ってたのに…今日はもうこんな時間だし行けないね…」
シュンとしていると雅臣はAの手を引いて「さ、そろそろ行こっか」とAに 微笑んだ。
『え??』
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アニメ大好き - 凄く面白かったです( ´ ▽ ` )ノ続きが気になります! (2015年3月30日 21時) (レス) id: 99b142448d (このIDを非表示/違反報告)
雪桜*@眠い(チェリーブロッサム☆彡)(プロフ) - 純白ニャンコさん» 陰ながら応援させていただきますね…。 (2013年9月10日 20時) (レス) id: c4ea5141a6 (このIDを非表示/違反報告)
純白ニャンコ(プロフ) - 雪桜*@眠い(チェリーブロッサム☆彡)さん» どうもありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。!頑張って書いていきます♪ (2013年9月10日 19時) (レス) id: 399a024d48 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜*@眠い(チェリーブロッサム☆彡)(プロフ) - 純白ニャンコさん» いえいえ…作品、とても面白かったので頑張ってくださいね。 (2013年9月10日 19時) (レス) id: c4ea5141a6 (このIDを非表示/違反報告)
純白ニャンコ(プロフ) - タマゴボーロさん» オリフラ外しました!教えていただきありがとうございました(^^; (2013年9月10日 18時) (レス) id: 399a024d48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:純白ニャンコ | 作成日時:2013年9月1日 16時