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返事はしばらく無かった。
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「私さ。
あの日家を出てから、色んなところに行ってたの。
実家。母校。仕事場。
あなたと一緒に出かけた所。
あなたと初めて会った場所。
見えてないって分かってたけど、たくさんの人に挨拶してきた。
感謝の言葉。
私なりに伝えられたと思う。
…私、ずっと“個性”がないのを恨んでた。
でも、今はこの“個性”で良かったって心から思える」
Aの手が俺の手を包み込むのが見えた。
「消太。
私はあなたと出会えて本当に良かった。
ありがとう。」
俺の目を真っ直ぐに見つめて言った。
あぁ、俺はこの揺るぎない意思を宿した力強い目に引かれたんだなと思った。
だからこそ。
これらの言葉が別れなんだと伝わってきた。
「消太。
あなたは、ヒーローだ。
私の。誰かの。
あなたの力を必要としている人が必ずいる。
…私がそうであったように。
だから、お願いだから…。
死ぬなんて言わないで…………私が!…いや、なの!!」
手に冷たい粒が落ちた。
それは、１つ、2つと増えていく。
…また、泣かせた。
Aは、いつも俺を困らせるのが上手かったな。
だから、最後くらい。
………
「…なぁ、A。
前話したとおり、恋人関係は終わりにしよう」
「……消太。分かってくれたんだ」
「だから…」
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おちょぼけ(プロフ) - 半分ニートガールさん» 嬉しいです。ありがとうございました (2018年11月16日 16時) (
レス) id: b5b60748e6 (このIDを非表示/違反報告)
おちょぼけ(プロフ) - 卯の花さん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます (2018年11月16日 16時) (レス) id: b5b60748e6 (このIDを非表示/違反報告)
半分ニートガール - 感動いたしました。こういう話に弱いんだよｺﾝﾁｷｼｮｳ!!! (2018年11月11日 13時) (レス) id: 94956eabef (このIDを非表示/違反報告)
卯の花(プロフ) - 素敵です。泣きました。素敵なお話ありがとうございます (2018年11月11日 0時) (レス) id: 68c980d0a1 (このIDを非表示/違反報告)
おちょぼけ(プロフ) - マイさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます (2018年11月10日 14時) (レス) id: b5b60748e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おちょぼけ | 作成日時：2018年4月7日 14時
