【ごちゃ混ぜ】malattia d'amore【短編集】 (ページ19)

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【頭文字D】彗星と共に1【高橋涼介】ページ19

夏の放課後、高校のセーラーはやっぱり暑い。私はいち早く帰宅し、春に免許を取りバイトバイトバイトで遂に手に入れた夢のマイカーを可愛がっていた。
そんなとこに電話が一通舞い込んできたのだ
「はいもしもし～」
「A、秋名のハチロク乗りを知ってるか？」
電話にでると聞き慣れた声がいきなりたずねてくる。
「んも～珍しくそっちから電話貰ったと思ったらなんですか涼介さん。秋名のハチロク？ん～知りませんねぇ」
ホースで愛車に水をかけながら答える。
「明日の夜8時秋名山で交流戦があるから来てくれ。凄い物が見れるぞ」
凄い物…あの涼介さんが言うんだからほんとに凄いんだろうな…でもなぁ…
「私のチェイサーちゃん峠攻めるの苦手なんですけど大丈夫ですかね」
愛車チェイサーX100型が苦手というか私が夜の峠苦手なだけなんだけど…
「何言ってんだAのドラテクは俺も認めてるんだぞ。いいから明日必ず来いよ」
そう言われて一方的に電話を切られた…でも褒められるのって嬉しい…

翌日、ガソリン満タンで秋名山を上がってくとギャラリーが沢山居た。高橋兄弟人気だからなぁ…あとハチロクも関係しているのかな
上がりきれば様々な車が並んでいる。どこに停めようか迷っていると涼介さんが気づいて誘導してくれた。その場所に停め、車から降りる。
「こうして顔合わせるのは久々だなA」
「ですねぇ」
「おっ、Aじゃねぇか！見ない内に大きくなったな」
「そんなに頭叩かれると縮みます啓介さん…」
久々の再会で2人と他愛もない話をしてるとどっからか叫び声が聞こえた。その方向に目をやると見知った顔が。
「あれ、武内に藤原じゃん」
「(人3)!?お前走り屋だったのかよ！しかも高橋兄弟と…どうなってんだ………」
クラスメイトの武内と藤原、相変わらず武内はリアクションが大きいなあと思いながらピンと全てが繋がった。
「そっか、藤原が秋名のハチロクか！」
豆腐屋の横にハチロクがあるのよく見かけてたから合点がいった。
「…勝手に呼ばれてるだけだよ、それより(人3)にこんな趣味があった事に驚いた」
私は峠よりサーキットでドリフトかましてたほうが楽しいんだけどね。
「なぁ(人3)‼俺の質問に答えてくれよ…お前この2人と一体どういう関係なんだよ！！」
武内が私の肩を掴んで前後に揺らすから首がとれそう…
「涼介さん啓介さんとは幼馴染的なやつなだけだよ武内首がやばいからやめてくれ」
腕を何回か叩くと解放してくれた。呆然としてるけど…