同級生がAV女優だった件について【木兎 光太郎】

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「…なぁ」



「はい？」



「もうけっこう歩いたぞ〜。いつ着くの？Aちゃん家」



「あともう少しなので頑張ってくだ、、頑張って」




「えぇ〜〜」





”今日の放課後、家来ない？”


Aにそう言われた俺は



(家で2人っきりとか絶対…それじゃん)

と思いながら ”行く！” と言った。





そして放課後、Aの後ろをついて行くと
1時間も時が経ってしまったというわけだ。





「こんなに遠いなら、自転車とかで通えば？」



正論だと思う自分の意見を言うと

彼女は少し寂しそうな顔をして



「そうですね」



と言った。






「……敬語は？」



「あ、」




「はははっ！Aドジしたー」




「…うるさい。仕方ないじゃん、タメ語なんて
使わないし」



「使わないから、俺にはタメ口にして、タメ語を使えるようにするの」



「別に敬語でいいじゃん…」






かわいい



そのひと言しか俺の頭に浮かばない。

なんでAV女優ってみんなかわいい人ばっかなんだろうな〜。




ま、Aがいちばんだけど！








「着いたよ」




「おーやっと着い……た……」





「ここが私の家。びっくりした？」





「……」





そこには



とても小さい1階建ての家があった。


そしてその壁には







”詐欺師め”





”殺 してやる”






”金返せ！”






”死 ね”








など、まるで人を苦しめるような言葉が

たくさん書かれていた。






「…なぁA、これって」



「これが、1つ目」




「え？」






「これが、

私がAV女優をやってる理由の、1つ目」

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