同級生がAV女優だった件について【木兎 光太郎】

13 ページ13

今日は撮影だから…

お昼休みに学校出れば間に合うかな。


マネージャーさんが車で迎えに来てくれるからはやくしなきゃ。



と、今日の予定を確認しながら
私は真っ白な自分の靴を下駄箱へ入れた。





そういえば光太郎に教科書貸してたんだ。

早く返してもらわなきゃ。





光太郎は今日も部活かな？

大変だなー。






光太郎が読みたいって言ってた漫画買ったんだっけ。
あとで貸してあげよ。








今日はどんなことを話してくれるのかな。






今日も満面の笑みで私の元へ走ってくるのかな。







って、なんでこんなに光太郎のこと思ってんだ私は。





さっさと教室行こ…。








「あ、中里だ…」





「え？」




自分の名前を呼ばれた気がして振り向くと

そこには、光太郎のクラスの同じ委員会の男子がいた。




「えっと、何か用ですか…？」




彼と目を合わさないようにしながら、おそるおそるそう言った。




すぐ終わる。



きっと大したことないことだろう。



委員会のことかな。



先生からの伝言？




そんなことをのんきに考えていた自分を

ぶん殴ってやりたい。




彼からこんなことを言われて、私はそう思った。









「中里がAV女優っての、ほんと？」

14→←12

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す