ワンピース短編集【合作】 (ページ12)

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自分のするべきこと【チョッパー】ページ12

sideA

私は生まれた時から自分の声を聴いたことがない。そのせいで他人と会話することができないし自分の気も滅入る。でもこの一味は私を受け入れてくれたし、《私》を見てくれた。

『……。』スッ

それでも。私は私を受け入れることはできなかった。むしろ申し訳無くて……。今日も傷は増えていく。

「おま……！やめろって！！」

その増えた傷を見逃さずに治そうとしてくれる優しいお医者さんもいる。この《傷》はどれだけ直しても増やしてしまうのに。……彼は優しすぎる。

「……俺にはお前の事全部わかるわけじゃないけどさ、それでも、頼ってくれよ……。」

嗚呼、ごめんなさい。私は、この感謝も言葉にできない。心の中では謝罪ばかりで。彼らはそんな《私》を見てどう感じるだろうか。不安と謝罪の意を抱えて、また今日を迎える。

sideチョッパー

ずっと、Aは自分を傷つけていた。体も、心も。俺は心の傷、まで完璧に治すことはできなかった。現に、今でもきっとAは自分を責めている。

「頼ってくれよ……。」

この言葉は本心だ。けれど、Aはそれでさえも《迷惑をかけている》と考えてしまう。いったい、俺はどうすればいいか考えて、意味もなくAの傷を手当てする為の、今日を迎える。

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今回はお互いが悩みの種の二人。心の傷というのは簡単には治せませんほかの事で上書きするしかないのです。(異論は認めますが。)そのことに二人が気付くかは、また別のお話です。