ワンピース短編集【合作】 (ページ1)

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お盆のひととき【ゾロ】ページ1

sideゾロ

あいつとは、ずっと一緒だった。捕まった時も、死にかけた時も、ルフィの仲間になった時も。ずっと同じ奴と居て暇じゃねぇのか、って聞いたら

『楽しいからね。ゾロといるのは。飽きないんだよ。』

とか言ってた。なんだ俺はおもちゃか。そんな突っ込みして、そんなくだらない毎日を過ごして。時間が過ぎるのはあいつが居ると早く感じた。それでも思い出だけはずっと残っていて、ずっと俺の心を支配していく。

「…ﾁｯ」

そんな舌打ちが勝手に口から出てきた。

『えっ、ゾロ怒ってる？？』

なんてとぼける。ふざけんな。誰のせいか分かってる癖して。

「当たり前だろ。あれで怒ら無い訳ねぇよ。」

『？あれ…が何かわからないけど、なんだかお相手さんの事殺しそうな目してる。』

「あぁ…殺してやりたかったよ。」

『ん？過去形だね。死んじゃったの？』

「死んだよ、ちょうど1年前に。」

『そっか…その子の事どう思ってたの？』

「…好きだった。今もな。」

『そっかぁ…その子はね、きっと同じ気持ちだよ。』

あぁ、あいつの名前は何だったか。声はもう忘れた。顔ももうかすれて見えない。

その言葉を、生きている時に聞きたかった。

『きっと、私だったらあの世でもゾロの事好きだもん。』

今頃、もう遅い。

「もう死んでるくせに」

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飴の雨です。今回はお盆に再開した二人のお話。舞台はどこかの島の浜辺です。海辺などの水場は幽霊などが集まりやすいらしいですね。