免疫力向上 ページ22
こんどは私がポカンとするほうだった。
なにが面白いのか腹をかかえてゲラゲラ笑う神宮寺さん。息も絶え絶えに聞いてくる。
「A、それ、本気で言ってるのか？」
『え？はい、そうですけど』
素直に答えると、またこみあげてきたのかくつくつと笑いだす神宮寺さん。
ふとまわりを見れば、鷲尾さんほかジュリアスくん等々、みんな肩が震えている。
状況が読めないうえに、なんか笑いものにされてるようで恥ずかしい。
『な、なんですか！』
「いや、ごめん、ごめん」
カッと顔が熱くなるのを感じながらも強めに言うと、口では謝りながらも一生懸命笑いをおさえている神宮寺さん。
「あいつらと関わっていて普通……というか、さっきの話の流れでまだ自分を普通だと思っているのか……」
柳川さんも苦笑している。なんて不愉快なんだ。内人くんも創也くんも良い人じゃないか。
「あー、面白かった。腹痛え」
ヒーヒー言いながら涙をぬぐい、神宮寺さんは言った。癌細胞も裸足で逃げていきそうな笑いっぷりだ。
「A、おまえは、もう少し自分に自信をもて」
『……はあ』
「そうしないと、いずれ壁にぶつかった時に立ち直れなくなるぞ」と案外真面目なトーンで言われ、困惑とともにどっちつかずな返事をする。
「Aちゃんの決して自惚れないとこはいいところだけど、謙虚すぎるというのも考えものね。それも個性かもしれないけど」
鷲尾さんがあまい香りのため息をついた。私、何も間違ったことは言ってないはずなんだけどな。
「姫、客人を部屋に案内してやれ」
「はぁい」
鷲尾さんは立ちあがり、「来て♡ 」というふうに手招き。私はそれについて行く。鷲尾さんは二階に上がり、客室へ。
「わたしと神宮寺ちゃんの間が、Aちゃんの部屋よ。キッズたちも泊まったことがあるの」
鷲尾さんの言う“キッズ”というのは、おそらく内人くんたちのことだろう。
「なにかあったらわたしの部屋に来なさいね」と言う鷲尾さん。
私に投げキッスをよこしてくるが、俊敏な速さでよける。鷲尾さんと知りあってから、体育の成績が右肩あがりだ。
客室に入ると、ゆったりした配置で机やソファー、ベッドが置かれている。
鷲尾さんは部屋に戻ったらしい。締め切り間際の怨嗟の声が隣から響いてくる。
私は、先ほどの「なにかあったらわたしの部屋に来なさいね」という言葉を思い出す。これを聴いて行けるのは勇者だけだろう。
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鳥羽(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！なかなかの長編になりそうです(汗)更新頑張ります！ (2017年4月29日 11時) (
レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - クイーンが登場！！(≧∀≦)でもまさかの展開ですね！？��(ﾟДﾟ)続きが気になります…！ (2017年4月27日 23時) (レス) id: fc45d488d7 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - レイさん» 喜んでいただけて何よりです(*^_^*) (2017年3月15日 7時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - わぁあ！！神宮寺さん！！(≧∀≦)素敵です！！ (2017年3月14日 11時) (レス) id: fc45d488d7 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！頑張って更新しますね( ´ ▽ ` )ﾉ (2017年3月12日 17時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳥羽 | 作成日時：2017年2月11日 21時
