学園怪盗∞ PART２ (ページ12)

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侯隆「ともかく！おれは今すぐ矢をとり返しに行くで!! 今度こそ確実に手に入れたる!!」

いつか「じゃ⋯じゃあ、あたしも行く！あたしも侯隆と一緒に矢をとり戻すわ!!」

章大「ほな、おれもっっ！」

亮「━━と、言いたいところですが、おれはメガネを割ってしもうて視力が少々心もとあらへんし、塔もできるだけ早う運ばなくちゃならへん。やから、おれと章大、いつかちゃんと兄さんでふたてに別れようや」

章大「えーっ、そりゃないで～」

亮くんの言葉に章大くんがしょんぼりする。

侯隆「━━よし、わかった。で理事長の居場所はわかるんか？」

亮「そうやな。さっき理事長が出ていった隠し扉やけど、学園の構造を考えると多分中庭にある第３人工湖あたりにつながっているはずやで」

侯隆「━━よしわかった！サンキュ亮!! さっそく行ってみようで、いつか!!」

いつか「うん!!」

侯隆に言われて元気よく返事をする。

亮「━━ああ、せやせや。秘密にしてるのはフェアやないから言っておくな。おれはいつかちゃんにキスしたで」

亮くん!?

侯隆「な⋯に？」

章大「いつかちゃんっ、うそやろっっ。亮兄キのでまかせやねんなっ」

亮くんてば、なんでこんなところでそんな話するのよ～。

侯隆「いつか⋯ホンマなんか？」

いつか「ち⋯違うの、あれは⋯っ。理事長につかまって水責めにあった時、亮くんがあたしを助けるためにやってくれたのよっ。だから決してキスなんかじゃ⋯━━」

亮「下心が全然なかったわけやあらへんで。いつかちゃんに少しでもおれのことを意識してほしくてひとりの男としてみてほしくてしたんや。⋯やから、おれにとってはあれはキスや」

亮くん⋯。

侯隆「━━ということは、それはおまえのライバル宣言ととってええんやな？」

亮「━━そういうことになるで」

え!?

え!?

侯隆「━━ええか。いつかを一番しあわせにできる奴がいつかを手に入れることができるんや。⋯負けないで」

亮「⋯わかったで。兄さんがそうできた時はおれはいさぎよく身を引くで」

章大くんはそんな2人に無視され泣いている。

2人はお互いに睨みつけた後

侯隆「━━よし、恨みっこなしやで」

亮「ああ」

軽く笑う。

あたしの気持ちがはっきりしないうちにとんでもないことになっちゃったぞ⋯!!

ど、ど、ど、どーしようっ。