4 ページ13
北斗side
声のする方を向くと、そこには不機嫌な顔をしたジェシーが立っていた。
足早に俺達の方に来たかと思ったらしゃがみ込み、こーちの頬を両手で包んで自分の方にグイッと向かせた。
北「おい！」
ジ「どした？」
優「ジェス・・・。」
泣きながら、こーちが手をジェシーの方に伸ばすと、ジェシーも当たり前のようにこーちに手を伸ばして立ち上がらせた。
チラッとジェシーが俺を見る。
さっきまで俺の腕の中に居たこーちの温もりが消えて行き、2人は話し始めた。
ジ「大丈夫？なんかあった？」
優「ちょっと・・・。息が苦しくなっちゃって・・・。北斗が助けてくれた・・・」
優「北斗、ありがと・・・。」
北「いや・・」
ジ「北斗、サンキューな。」
いやいや。こーちが俺にお礼を言うのはわかる。
けどジェシーが言うのはおかしくないか？
北「なんでジェシーがここに？」
ジ「この後ご飯食べに行く約束してたから・・・。
今日は止めるか・・・。こーち。」
優「うん・・・」
2人が醸し出す雰囲気に、認めたくない事実が潜んでいるようで俺は目を逸らした。
優「北斗またね・・・。ごめんね。びっくりさせちゃって・・・」
北「大丈夫だよ！ゆっくり休め！」
ジ「じゃーな。北斗！」
ジェシーはこーちの肩を掴み、そんな2人の後ろ姿を見送った後、俺はさっきのこーちの様子を思い出していた。
以前も同じ様な事あったよな。
あの時もこーちは何か言いかけてた。
あの過呼吸みたいな症状は精神的に何かあるに違いない。
けど・・・。
あの2人の雰囲気に踏み込んではいけない何かを俺は感じていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 608人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫂(プロフ) - (名前)こーじさん» こーじ様、こちらでもコメントありがとうございます(^^)。書き始めた頃はこんなに続くと思いませんでした笑。これからも続けて書ければなぁって思ってます。こーじ様のコメント本当に嬉しいです(//∇//) (2022年4月6日 18時) (
レス) id: 71bb51adba (このIDを非表示/違反報告)
(名前)こーじ(プロフ) - やばい、めっちゃ好きな作品に出会えてめっちゃ嬉しい！！ (2022年4月6日 1時) (レス) id: f61fc3e8a4 (このIDを非表示/違反報告)
櫂(プロフ) - ventさん» ventさーん！作品色々読んで頂きありがとうございます！キュンキュンして頂けてるなんてホントに嬉しいです！！ここ最近話しが暗くなって来てしまっているので、今後どうしようかと思案中です笑。でも、ハラハラドキドキ目指してますので、もう少しお付き合い下さい！ (2020年9月15日 8時) (レス) id: 7e2afa0867 (このIDを非表示/違反報告)
櫂(プロフ) - トパーズさん» トパーズさんにそんな風に言って頂けて有り難い！！どうしても私の書く北斗さんが不憫になってしまうのがかわいそうで。でもキュンキュンして頂けてるなら安心しました！！鈍感yg君は私のツボです笑。リアルもそんな感じがして笑笑。 (2020年9月15日 8時) (レス) id: 7e2afa0867 (このIDを非表示/違反報告)
vent(プロフ) - jsが女々しいjsygも好きなので櫂さんの文章に他の読者の方と同じくキュンキュンしてます！十六夜やsoWhatで泣きそうになってもとても癒されてます(^-^*)ygが絡むと女々しくなるjs読んでいて大好きなのですが第三者に取られはじめると死んだ目し始めてます笑。 (2020年9月15日 0時) (レス) id: 2876756369 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：櫂
| 作成日時：2020年8月10日 9時
