1 星降る夜に ページ19
優吾side
「こーちくんとジェシーくんてどういう関係ですか?」
ある番組でジュニアとの収録が終わり、自販機で飲み物を買っている時、突然背後からそう話しかけられた。
優「へ?」
振り返るとそこには先ほど一緒に収録をしたジュニアが。
えーと、名前なんだっけ?
優「いきなりどーした?」
微かな動揺を隠してそう答えると、ソイツは満面の笑みを浮かべて同じ質問を俺に投げかけた。
「突然すみません。お疲れ様です。SixTONESさん、みんな仲良しですけどジェシーくんとこーちくん、特別仲良い気がして」
優「そう?俺らみんな仲良しよ。ごめん、飲んでいい?」
買ったペットボトルの蓋を開けて水を口に含む。
「ふーん」
ありきたりな答えにソイツは納得していない表情を浮かべるからなんだか嫌な汗が背中を伝い落ちていく。
相手の意図してる事がわからなくて必死にポーカーフェイスを装う。
ほんの少しの静寂の後、ソイツは人差し指を唇に当てながら薄笑いを浮かべた。
「じゃあ質問変えます!」
「こーちくんとジェシーくんは付き合ってるんですか?」
「は?」
どストレートな質問に含んでいた水が誤って気管に入っていってしまった。
優「うえっっゲホゲホッ」
「大丈夫ですか?」
優「おまっ・・・ゲホゲホッ・・・」
「ストレート過ぎましたかね。距離感おかしいからてっきり」
優「・・・っんなわけねーよ」
「じゃあ付き合ってないで、いいんですね」
優「ぅ・・・ぅん」
俺の声ちっちゃ。
「良かったーー!!これで安心してジェシーくんにアタック出来る!!」
優「え!」
思わず呆然。
今どきの子ってこうなの?
数年しか変わらないのに、LGBTだの時代はどんどん変化してて
俺らでさえその波について行けないのに。
こんな明け透けに自分のマイノリティをさらけ出せるなんて。
正直羨ましい。
そんな事を思っていたら、正面から満面笑顔の彼がズイッと俺の顔を覗き込んで来た。
「俺、確認しましたからね!!ふふ」
「今日の収録とっても楽しかったです。勉強になりました!」
「お疲れ様でーす!!」
上機嫌で去って行った後輩くんの背中を見つめながら、俺は自販機に背中を預けた。
優「・・・なんなの」
質問に肯定してしまった自分が情け無くなる。
心が苦しい。
本当はジェシーと付き合ってる。
てか永遠の愛だって誓ってる。
一緒に住んでるし。
そう後輩くんに向かって叫びたかった。
でも・・・
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櫂(プロフ) - おもちさん» おもち様ありがとうございます!喜んで頂けて良かったです!ゆっくりのんびりだとは思いますが、幸せで楽しいお話し書けたらなぁと思っております。来年もよろしくお願いいたします(^^) (12月29日 23時) (レス) id: 10b1900e3d (このIDを非表示/違反報告)
櫂(プロフ) - ventdさん» ventd様ありがとうございます!リアルな方の2人に圧倒され、なかなか更新出来ませんでした笑。年下だけど長男のjsと年長だけど次男のygの関係性が大好きなのです。絶妙なバランスですよね。これからも楽しいお話し書けたらなと思ってます!来年もよろしくお願い致します (12月29日 23時) (レス) id: 10b1900e3d (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 新作めちゃくちゃ嬉しいです!!!ありがとうございます!! (12月27日 21時) (レス) id: 49ad13fc97 (このIDを非表示/違反報告)
ventd(プロフ) - 櫂様の書かれるこの2人の新作を読むことができてとても嬉しいです!タイトルを見た時はどんな展開なのか予測が出来ていなかったのですが、なるほど!!となり頷きが止まりません。来年も櫂様がまたこの2人を書かれる日がきますように…素敵な年末をお過ごしください! (12月26日 23時) (レス) @page28 id: a9ca02dfd3 (このIDを非表示/違反報告)
櫂(プロフ) - りおんさん» りおん様ありがとうございます!これからも2人の幸せなお話しをお届け出来たらと思っております(^^) (2023年3月26日 21時) (レス) id: 71bb51adba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:櫂 | 作成日時:2022年11月19日 13時