ひまわり 6 〜 yarn for you 〜

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優吾side



ジェシーが帰らなくなって1週間。

久々実家に帰った。



優「ただいま〜」

母「あら、珍しい。どうしたの？」

優「たまには・・ね。嬉しくねーのかよ。息子が久しぶりに帰って来たっつーのに」

母「そりゃ嬉しいけど・・なんかあった？」

優「別に・・・」

母「ふーん・・・はい、烏龍茶」

コトって音を立てて置かれた懐かしい柄のコップ。
ゆらゆらと揺れる琥珀色の液体を見つめる。

優「サンキュー」

母さんはキッチンに入って行って洗い物を始めた。



母「そうそう、ジェシー君ねー、時々うちに来てくれんのよ」

母さんの唐突な発言に、俺は烏龍茶を吹き出した。

優「ぶっ！へっ？？？？？」

母「ちょっとー。汚いわねー。」

母はキッチンから出て来て俺の吹き出したお茶を拭きながら「あんたより来てるわよ。この家に」てケラケラと笑っている。

優「なんで・・」

母「たわいもない話しするの。優吾があーした。こーした。仕事はこんな事してる。好きな食べ物とか音楽の話とか。
最近流行ってる事とか」

優「そ・・なの？」

母「そう。面白いわよぉ〜。笑い過ぎてお腹痛くなるくらい」

優「・・・」

母「でもね。時々真面目な話しもするの。
寂しくないですか？お母さん？って。息子さん俺が頂いっちゃって、しかも孫の顔も見せられなくてごめんなさいって、謝られた事もあったわ」

優「え・・」

母「ふふ・・いい子よねぇ・・。いい旦那さんよ。あんたには本当もったいないくらい。孫の顔見せられないから、代わりに一発芸するんで俺の顔見て笑って下さいって・・。あん時は大笑いしたわ」

優「・・・」




母「・・・何があったか知らないけど・・・あんなにあんたに対して愛情深い子居ないわ。優吾の事いっつも心配してるのよ。

幸せもんねぇ。ジェシー君が優吾と結婚してくれて本当に良かったって母さん思ってる。」

優「母さん・・」

母「優吾。あんた昔っから危なっかしいところがあって、自覚が無いから母さんもヒヤヒヤしたけど、ジェシー君も大変よね」

優「・・・」

母「ジェシー君と結婚してくれて母さんの心配は減ったの。あの子に任せてれば大丈夫って。けど優吾は？ジェシー君を心配させてない？安心させてあげないと。行動にしないと伝わらないわよ」

優「なんで・・」

母「母親ですもん。全てお見通しよ」


優「・・・ごめん。母さん、俺もう帰るわ・・・」

母さんはニコニコしている。

母「そうね。それがいいと思う」

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