Leucadendron Jade Pearl

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ジェシーside


帰宅してからも俺は上の空だった。

美「凄くいい人だね。初めてなのにとても話しやすいし・・・距離感近いの、ジェシーと似てる・・ふふ」

ジ「あぁ・・・」

美「お風呂入ったら、指輪のデザイン一緒に選んでくれる？」

ジ「・・・」

美「もおー！！ジェシー！！私の話し聞いてる？
最近すごく変だよ・・・」

ジ「変？」

美「そうだよ・・・・話しは上の空だし・・・
それに全然愛し合ってないし・・・寂しいよ・・・」

ジ「美咲・・ごめん・・・」

美咲「疲れてんでしょ。しょうがないけどさ・・・」

しょんぼりしている美咲を抱き締める。
けれどこのままじゃ、彼女を傷つけることになる。

自分がどうしたいのかはっきり決めないと・・・。




数日後。


俺は仕事帰りにこーちの店を訪れた。

「定休日」て、看板がぶら下がっていたけど、呼び鈴を鳴らせば彼は出て来るはず。


優「・・・ジェシー・・・どうしたの？」


案の定、扉が開き、こーちがひょっこり顔を出す。

けれどいつもと違うのは、明らかに泣いている顔だった事。慌てて指で涙を拭うような仕草をしている。

そしてそのすぐ後ろから先日のあの男が出て来た。


？「また来る」

優「樹・・ありがと。ごめんね・・」

樹「おん・・」


その男はこーちの頬にまたキスをし、更に頭をポンポンとして俺を一瞥して通り過ぎようとした。
けどすれ違いざま、いきなり俺の肩を強く掴んで来た。


樹「お前・・・」

ジ「なんですか・・・？」

咄嗟に、俺の肩を掴んでいた彼の手首を掴み返した。

優「樹！」


こーちの宥めるような声に、その樹って男は「チッ」て悪態をつき、俺の腕を払って出て行った。


なんなんだ？誰なんだ、いったい。


優「ごめんね。ジェシー。入って入って」



何事も無かったかのように声を掛けてくるこーちと
あの男の態度にモヤモヤとした俺の心は制御を失っていた。


後ろ手に扉を閉めたと同時に、2階に上がろうとしていたこーちを背後から抱き締める。




優「あ・・・え・・・」

優「ど、どうした？」

ジ「・・あの男、誰？アイツに泣かされたの？」

優「違うよ・・でも・・ジェシーには・・・関係無い・・・」

抱き締めた腕に更に力がこもる。



ジ「こーち・・・・・・」



ジ「好きだ・・・」





　





　

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