手紙

1 ジェシゆご　その後 ページ33

高地side

ジ「ねー、こーちぃ〜。本当に大丈夫？」

優「しつけーなー。大丈夫だって言ってんじゃん。」

ジ「俺、4週間も家開けるんだよ。本当に大丈夫？」

優「あのな。俺もう19歳。もう少しで成人の男。

オメーが4週間いないくらいで、どうこうなんないの！！ 」

ジ「だって心配なんだもん。

お菓子ばっかり食べないでちゃんとご飯食べるんだからね。」

優「ヘイヘイ」

ジ「もぉ〜！絶対聞いてない！！」

優「へーい」

ジ「こぉーーち！！」

優「うっせ！！早く荷造りしろって！！」


俺の一喝にジェシーはうなだれて、ようやくリビングで荷造りを始めた。

ジェシーは明日から海外でモデルのお仕事。

ちょうど夏休みに入るタイミングでまとめて仕事をするらしい。

寝癖のついたぼーぼーの頭にデカイ身体を丸めて荷造りする姿は、とてもトップモデルとは思えない。

不安なのはお前じゃないの？大きい仕事みたいだからさ。

俺の事なんか心配してる場合じゃないと思うけど。

だって家事だって俺がほとんどしてるし生活には困らないよ。

するとジェシーは荷造りしながら俺を見上げてこう言った。


ジ「変な男とか女とか連れ込まないでよ。」

優「はぁ〜〜〜？」

ジ「生活の乱れはジェスちゃん許しませんからね！」

優「ばっかじゃねーの」

　 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜

翌日、ジェシーを空港まで車で送って行くと、周囲がざわついた。

トップモデルだもんなぁ、やっぱり目立つし。また格好が派手なのよ。

居心地悪過ぎて、早々に離れようとすると

ジ「こーち！！！
くれぐれもお菓子食べ過ぎちゃ駄目だからね！！！
あと、お腹出して寝ちゃ駄目だし、お風呂ものぼせるほど入っちゃ駄目だし、それとそれと、お痛もしちゃ駄目だよ！！」

でけーんだよ。声が！！

周囲からクスクスと笑いが漏れる。

実はジェシーは雑誌の対談なんかで良く俺のことを話すらしい。

過保護過ぎる弟のジェシーとお世話されてる兄の俺っていう構図。

俺にはよくわからないけど、それが一部の世間では認識されてるらしくて、今も遠巻きに俺らを見つけて様子を伺ってる人達がいたのだ。

あー恥ずかしい。

優「ウザいんだよ。早く行って。しっしっ」

ジ「ひどいよ。こーちぃ」

優「ふふ。まぁ、頑張って！！行ってらっしゃい！」

気合を入れてやる為に頭をポンポンと叩いてやる。

ジ「//////」

ジ「うん！！」

俺は大手を振ってジェシーを見送った。


　

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