君を１人にしたから。 ページ23
※内容の都合上視点主のセリフを『』に変更させていただきます。
――――――――――
今日、ようやく帰れる。
ばあちゃんが亡くなって、３日間母さんの実家に帰ってきてた。
生徒会の仕事もあるから俺は家に残ろうかと思ったけど、Aやらだ男、他の皆を信用して、俺も帰ってくることになった。
だけど、俺はできれば今すぐ帰って、Aに会いたい。
のろけとかじゃなくて、呂戊太が「Aちゃんのことで嫌な予感がする」って言ったから。
何でか分からないけど、こういう時の呂戊太の勘はよく当たる。
Aはおばさん達から虐待を受けてるから、余計心配だった。
『っぁあああ！もう！ちょ、母さん早く帰ろ！』
「絵斗うるさい！あとちょっとしたら帰るわよ！早く手伝って！」
「お兄ちゃん早く。まだAちゃんに何かあったって決まっとらんし。」
『分かってるけどさ…！』
帰るまで、Aが無事か、ちゃんと笑った顔が見れるか、それしか考えられなかった。
「はい絵斗、着いたよ。Aちゃんが心配なんでしょ？何があるか知らないけど、晩御飯は後でいいから。ほら、行って来い！」
母さんにそう言われた。
母さんはいつも俺の好きなようにさせてくれる。
少し、不安な気持ちがやわらいだ気がした。
『母さんありがと！呂戊太もごめん、ちょっと待ってて！』
『Aー？ちょっと話そうぜ…』
その瞬間、Aが倒れたのが見えた。
Aの部屋の窓が開いてたから、入らせてもらう。
『A！』
多分、過呼吸だ。
「助け、て…絵斗…」
こんなになるまで俺は何もできなかった。
Aが虐待を受けてたことは分かってたのに…。
『A、大丈夫！俺はここにいるから…。』
「絵、斗…？」
過呼吸になったときには、周りの人が落ち着けてあげればいいんだっけ…。
『A、落ち着いて、俺と一緒に息して。吸って、吐いて、吸って、吐いて。』
Aも同じようにゆっくり呼吸を繰り返してくれて、過呼吸は収まったみたいだ。
「あり、がと…」
部屋のドアからはおばさんの声が聞こえる。
Aを心配するんじゃなく、Aを追い詰めるような言葉。
ここにはAを置いておけない。
『…ちょっと俺の部屋行こ。』
Aを支えながら、俺の部屋に戻る。
『俺ので悪いけど、ベッドで休んでて。』
「…分かった。ありがと。」
『…よし。行ってくる。』
Aが寝たことを確認して、俺はAの部屋に戻った。
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しぐれ - おかえり。待ってたよ。(名前違うのは触れないで) (2020年9月24日 18時) (
レス) id: fb7ab366d1 (このIDを非表示/違反報告)
いぬみや(プロフ) - 久しぶりに見ると実家のような安心感 (2020年6月6日 18時) (レス) id: 3bfc13df40 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 久しぶりに見たよよよよよ (2020年4月16日 10時) (レス) id: 69e3337de1 (このIDを非表示/違反報告)
クレームブリュレ - レナさん» コメントありがとうございます！本当に申し訳ないんですが、しばらく更新出来なくなってしまったので、いつか帰ってくるまで続きを待っていただけますか...？勝手ですみません！ (2020年4月12日 14時) (レス) id: c9c47178ee (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 初めてコメント失礼します！すごく楽しく読ませてもらってます！これからも頑張ってください！ (2020年4月10日 21時) (レス) id: e4f20314bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
