怪盗Fischer's

ただの日常 ページ3

シルクside


シルク｢おっはよーうさーん｣

モトキ｢おはよう、今日も暑いなー｣

シルク｢そうだな、またたくさんかき氷出るかもね｣


ここは、俺が経営する喫茶『肴屋』。
ちょっと渋い名前だけどそこそこ人気があって、この辺の人にはよく知られたお店になってる。
......俺らが、Fischer'sってのは秘密だけど。


モトキ｢あ、やべレモン切らしてた｣

シルク｢買い足しに行ってくるわ｣


チャリで店から出る。
あー、当分アジトにいたから外の空気が気持ちいい。


女性｢『ラヴィスの女』、見たかったのに〜｣

女性｢やばいよねー、まじで｣


ふっふっふ、それを盗んだのは俺ですぜ。
今俺のアジトに飾ってある。
こんなに普通にチャリ漕いでるのに誰一人として俺がFischer'sってことに気づかない。
ああサイコー。

あの仮面のお陰かな？
前に警察官と鉢合わせしたときもあれのおかげで顔はバレなかったし。


シルク｢おばちゃーん、レモンもらっていい？｣

店主｢あらシルクくん!いいよいいよ、そうだこれもおまけしてあげる！持ってきな!｣

シルク｢あ、ありがとうございます！｣

店主｢いいよいいよー、あたしシルクくん好きだもの｣


シロップに使うレモンをいくつかおまけしてもらった。
いい香り。


店主｢そういえばねー、『ラヴィスの女』のこと知ってる？｣

シルク｢盗まれちゃったんですよね。｣


まあ俺だけどね？
おばちゃんには悪いけど、サイコー。
こういう瞬間が一番高揚する。


店主｢それがね、どうやら盗んだやつがね....｣







店主｢偽物だったらしいのよね。｣



シルク｢........え？｣

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