#08 出来る限りの美味しい夕食を。 ページ8
「カイトさん、夕食は召し上がりましたか?」
「いや…まだだ。」
「了解です。私もまだなので、何か繕いますね」
料理の腕に自信なんてないけれど、せめて不味くない料理を作るように心掛けよう。……そもそも今どんだけ食材が残ってたかもあんまり記憶が無いな…?
……近々買い物行こう。ほとんど何にもない。作り置きのソースと菜の花と油揚げ!しょっぺえなおい!
「俺も手伝おう。」
「え、でもカイトさんはお客様なのに」
「今日からは君の部屋の居候だ。」
それに君も仕事上がりだろう、とカイトさんが席を立って私と一緒にキッチンに来てくれる。自然な仕草で髪ゴムで髪を纏めていて、カイトさんクラスタの私としては見惚れざるを得なかった。
「それじゃあ…パスタを茹でるのとソースを温めるの、任せていいですか?」
「分かった…ん。これは…菜の花か?」
「あ、分かりますか?旬の食材を楽しむのが好きで、結構それに倣って料理してるんです」
「それにまた別に菜の花か。」
「んふふ、こちらの菜の花と油揚げは私にお任せを。」
%
「……A、することがなくなった。」
「あはは…まあそうですよね。じゃあ…こっちの下拵え、少し手伝ってもらっていいですか?茹でと温めが済んだら以降は私に任せてもらっていいので」
「ああ。」
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「カイトさん、味みてもらってもいいですか?」
「ん。……うん、美味い。濃すぎなくて丁度いいな」
「良かった。ならこれで仕上げますね」
%
「A」
「は、むっ?」
「…美味いか?」
「………カイトさん尊い…」
「…味を聞いたんだぞ俺は」
「だってあーんしてくれるなんて思わなかった…好き…」
「…君、ちょろいって言われないか?」
「私がちょろいのはカイトさんに対してだけです!!!」
「分かった分かった」
%
「よぅし、かんせーでーす。菜の花パスタとだしびたしー」
「美味そうだな」
「豪勢と言い難いのには目を瞑ってください」
「十分だろう。過剰より適切だ」
「あは、ありがとうございます。」
作り置きでも熱を帯れば美味しそうに見えるもので、茹でたてのパスタに絡めれば尚更だ。油揚げもお出汁にひったひたで超美味しそう。自分で作っといてあれだけど。
「カイトさんもお水飲みますか?」
「ん、ああ。…製氷機なんて買ってあるんだな」
「美味しいご飯は美味しいお水で。無駄なこだわりですけどね」
「いや…そうは思わんよ。」
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色 - ヤバいっす!!!続きがみたいっす!!!男でも憧れそうっす!! (7月16日 22時) (レス) @page8 id: 9c759aa54d (このIDを非表示/違反報告)
かえる38(プロフ) - 最高です! めちゃくちゃ尊い…! カイトさん、大好きぃ…! (2021年6月29日 23時) (レス) id: dc610bcb00 (このIDを非表示/違反報告)
ルカルカ - 更新まだですか??面白いので楽しみにしてます (2020年8月8日 11時) (レス) id: b9d349ae92 (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 面白いです!HUNTER×HUNTERとのクロスオーバーも最高です。更新頑張ってください! (2020年3月1日 0時) (レス) id: 44beeb878b (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - カイトさん尊い//// (2018年11月28日 17時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
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