#04 私だって、分かってる。 ページ4
「どうぞ。遠慮なくあがってください」
「ああ…失礼する」
………やべえ、本当に自宅にカイトさんを呼んでしまった…！まあ元々そんな家にいる時間とか多くないから大して散らかってないというかむしろ物少ないけど。
リビングまで案内する道中、カイトさんがきょろと周囲を見回す。
「……君一人でここに住んでいるのか？」
「はい。今の仕事の月給がそれなりなので、これくらいは」
「一人でか…こうも広い部屋に」
「あー…まあ、寂しいなって思うことはありますけど、私ももういい歳ですから」
三十路手前になって寂しい、なんて子供みたいなこと言えません。
そうおどけて笑うも、カイトさんは厳しい表情を崩さない。
「いつもあそこを、この時間帯に一人で歩いて帰っているのか」
「…まあ」
「不用心だな。誰かと一緒に帰るなりすればいいだろうに」
「あはは。女の子を巻き込むわけにはいきませんし、恋人でもない男の子に頼むようなことでもないでしょう？」
「そんなことを言っているから、君は襲われたんだ」
…そう言われてしまっては、ぐうの音も出ない。今日が初めてではあったけど、可能性はいつでも付き纏っていた。通り魔は年齢も性別も関係ない、無差別的犯行であることがほとんどだ。
怖いなって思ってたけど、誰かに頼む気にはなれなかった。降谷さんは忙しい人だし、風見さんはあの人のサポートをしなければならない。まして現状でそれを決行することは、完全な失策なのだ。彼女達の行動を、助長させてしまう。
「……それで死んだら、私はそれまでの人間だったんでしょう」
「そんなふざけた理屈があってたまるか！」
「なら！貴方が私のことを守ってくれるんですか？」
カイトさんが言葉を途切れさせた。分かってる、分かってるのだ。私のこの発想はただのやけっぱちだってことぐらい。だけど、だって。私にはそうやって自己完結させることしか出来ない。
そうやって、終わりのないぐるぐるとした思考を終わらせることしか、私には出来なかったんだ。
「ねえ、私を守ってくださいよ、カイトさん。そうしたら、私カイトさんになんだってあげますよ。」
家と服は欲しいですよね？あとは娯楽品なんかも欲しいですか？車だって買いますよ。日々の暮らしの心配なんてしないでください、私が全て払います。
だから、と続けようとしたところで、ストップを掛けるように手を上げたカイトさんに言葉を遮られた。
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色 - ヤバいっす!!!続きがみたいっす!!!男でも憧れそうっす!! (7月16日 22時) (
レス) @page8 id: 9c759aa54d (このIDを非表示/違反報告)
かえる38(プロフ) - 最高です！ めちゃくちゃ尊い…! カイトさん、大好きぃ…！ (2021年6月29日 23時) (レス) id: dc610bcb00 (このIDを非表示/違反報告)
ルカルカ - 更新まだですか？？面白いので楽しみにしてます (2020年8月8日 11時) (レス) id: b9d349ae92 (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 面白いです！HUNTER×HUNTERとのクロスオーバーも最高です。更新頑張ってください！ (2020年3月1日 0時) (レス) id: 44beeb878b (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - カイトさん尊い//// (2018年11月28日 17時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
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