私の嫁がジンに似てるとかやめろや！

#06 優しい貴方が大好きです。 ページ6

「……二度に渡りカイトさんにはみっともないところをお見せしました…」

「気にするなよ。見せろと言ったのは俺なんだ」

「しかもココアまで作ってもらっちゃって…」

「キッチンの設備が俺の世界と一緒なのは幸いだったな」


カイトさんのココア美味しい…というかカイトさんがココア作ってくれた嬉しい…。カイトさんのファンである私としてはそのまま凍らせて永久保存したかった…。

向かいでカイトさんがコーヒー飲んでる…麗しい…もうウチで好きなように過ごしてくださいカイトさんと一緒にいられるだけで私ほんと幸せです…。

一頻り泣けるだけ泣いて弱音吐けるだけ吐いて落ち着いた私は、目は痛いけれど先程まで取り乱していたのが嘘のように冷静になっていた。燃え尽きて灰になったような感じであると言っても間違いではないかもしれない。


「……なあ、A」

「ん、はい。」

「君が良ければ、俺をここに置かないか？」

「………へ？」


…カイトさんが冗談を言っている、ようには見えない。

何より彼がそんな冗談を言う人ではないことは私が一番知っている。


「君が俺のファンだという好意に付け込むようで心苦しいが…正直な話俺には他に宛がないし、君に関しても、俺が思っていたより事態が深刻だったからな」

「事態が深刻…ですか？」

「通り魔に一度狙われたからには二度目がないとは限らない。…それに、組織内で虐めにあっているんだろう？」

「………あー…まあ…」

「君が取り乱すのも無理はない。その状況で助けがなかったとなれば尚更な」

「……お恥ずかしい限りです」

「君は人に対する配慮が過ぎるんだ。それを悪いことだとは言わんがな…」


………はああ〜〜〜〜カイトさん尊い〜〜…！

本当にかっこいい凄くかっこいい。最高かよほんとまじで…。


「さっきあんだけカイトさんに詰め寄っといて難ですがカイトさんが良ければ是非お願いします…。」

「もちろんだ、尽力させてもらおう。」

「……あああカイトさんほんと好きつらい…」

「…こんなこと俺が聞くことでもないとは思うんだが…俺のどこがいいんだ？」

「どこ………普通に言葉に出来ない全部好き…見た目も性格も声も全部好き…」

「…そう、か…君は随分変わった嗜好の持ち主だな」

「何でですかカイトさんこんなにかっこいいのに！」

「分かった。分かったから、それを俺に直接言うのはやめてくれ」


…カイトさんが照れている…可愛いかよ…しゅき…。

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