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「ねむ……」
目を擦り、時計に目を移すと……もう12時になるところ。
「……そろそろ寝るか」
同じように目を擦り眠そうに言う快斗。
何だか今日は異様に眠い。
好きな人といると安心しリラックスするとよく聞くけれど、これもその効果なのだろうか。
「……ってえ?快斗はベッドで寝なよ」
「は?レディにソファで寝ろなんて言う奴がいるかっての」
「いやでも……」
「でもじゃねぇし!俺は月下の奇術師様だぞ?」
「それ関係ないじゃん」
私が笑って言うと途端に顔を赤く染める快斗。
その表情を見る度、愛されているなと感じるのだ。
何だか夫婦みたい、なんて自分の考えに少し恥ずかしくなる。
「えっと……じゃあ一緒に寝よ?」
「おう……っはぁ!?」
「べっ別にそういう意味じゃないからね!?」
「わ、分かってるけどよ……」
二人で顔を赤くしながらベッドだのソファだの言い合っている姿は、きっと滑稽であったろう。
「っあぁぁぁ!もう一緒に寝ようぜ!おやすみっ」
「そうだね……おやすみ」
勢いよくベッドに飛び込んだ快斗。
私も遠慮がちに隣に寝そべる。
数秒経つと、隣からはリズムの整った優しい寝息が聞こえてきた。
私とは逆の方向を向いて寝ているから、顔は見えないけど……
「ふふ、寝るの早いね」
快斗の大きい背中を見ながらふと思う。
もし彼と結婚したら……
毎日こんなにも楽しく笑い合えるのだろうか。
毎日寂しい思いをしなくてもいいのだろうか。
起こさないようにそっと彼のお腹に手を回し、抱きしめる。
思っていたよりも細く筋肉質な体に愛おしさを感じた。
「……大好きだよ、快斗」
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もっさ(プロフ) - めっちゃめっちゃおもろかったです!更新楽しみにしてます!! (2019年11月29日 17時) (レス) id: 487c093ca1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華美 | 作成日時:2019年6月23日 19時