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*episode 地鳴り* ページ21

ゴゴゴゴゴ、という地鳴りの音が鼓膜を震わせる。それと同時にガラガラと落ちてくる瓦礫に不安を覚えた。

「来るぞ、捕まってろ。絶対離すんじゃねえぞ!」

快斗が蘭さんを抱き締めながら言う。それを見て胸がチクッと痛んだり痛まなかったり。

私って、案外嫉妬深いのかも。

刹那、壁や天井、床に至るまで全てが崩れ、水が勢いよく流れ込んできた。


「っぷは、」

押し寄せてくる水を掻き分け、水面に顔を出して空気を取り込む。同じタイミングで顔を出した名探偵が蘭ちゃんの身を案じる。

「大丈夫、水を飲んで気を失ってるだけだ」

口元に手を添えれば激しく咳き込んで水を吐き出す。その姿を見、名探偵が安心したように息を吐いた。

「・・・・そういえば七瀬は?」
「え・・・・Aっ!」

大声で呼びかけてみるが、虚しく音が反射するだけだ。インカムで呼びかけてみても返事が無い。何かあったのかもしれない。

アイツから少しでも目を、手を離してしまった俺の責任だ。__頼む、無事でいてくれ。

何とか無事に計画通りの場所へと着いたので、蘭ちゃんを姫抱きしながら水から上がりAの捜索も兼ねて脱出経路を探す。徐々に募っていく不安。

落ち着け、ポーカーフェイスを忘れるな、と自分に言い聞かせる。ぴちゃりという水音に反応し、そちらを見ると、

__瓦礫の上に座りながら驚いたように目を丸くするAの姿があった。

*episode 覚えてろよ*→←*episode たまには*



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シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» いえいえ、コメント嬉しかったです!笑 (2018年7月18日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、今引きました?(汗) (2018年7月18日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» 本当ですか(汗)読んで下さってありがとうございます! (2018年7月16日 19時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、ぁぁ、中、破しました (2018年7月16日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - クリスさん» ありがとうございます!できる限り甘々に出来るよう頑張りますね(^^♪ (2018年7月9日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年6月4日 22時

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