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*episode 純粋* ページ13

「快斗君はさ、お姉ちゃんと一緒にお風呂入ったことある?高校生になってから」
「あ、あるわけねーだろ!?」

頬に熱が集まっていくのを感じる。ポーカーフェイスが全く保てない自分自身に、はあ、と大きくため息を一つ。

「お姉ちゃん、凄くスタイルいいよ。今度機会があったら見てみれば?」
「・・・・余計なお世話」
「だって快斗君の日頃の行動を見てて思ったんだけど、好きな相手と二人きりになったら絶対に手を出すでしょう?」

杏奈がニヤリと笑う。

俺はもうこいつに手玉にとられている様な気がしてならない。Aとは違い、思ったことをずけずけと言うが憎めない性格だ。

「そ、それは否定しねーけど・・・・」
「まあ快斗君も健全な男の子だしね。でもさ、可笑しいなって思って」
「何がだよ?」

杏奈がスマホを取り出し、俺の別の顔__怪盗キッドの姿を画面に映しだす。

「いつも世の中の女性を虜にしてる世紀の大泥棒が、お姉ちゃん相手だと急に奥手になるんだもの」
「し、しゃーねーだろ?あいつの前だと思う様にいかねぇんだよ」
「ふぅん」

ピュウッと尻上がりの口笛を吹く杏奈。表情から、面白がっているのが見てとれた。ぺろりと口の周りを舐める。

「で?今お姉ちゃんとはどんな関係なの?」
「あ、えっと・・・・付き合ってる」
「え、いつの間にくっ付いたのよ!?現場に遭遇したかったなぁ」

悔しそうにテーブルを叩く杏奈に苦笑い。Aとは違い色恋沙汰に興味がある、言わば純粋な女子だ。

最早シスコンと言ってもおかしくないレベルのAが、息を切らしながら部屋に駆け込んで杏奈をぐいっと引き寄せる。

「快斗、杏奈に変なことしてないでしょうね?」
「ったりめえだろ。お前は俺を何だと思ってるんだよ」
「もうお姉ちゃん、快斗君とくっ付いたんなら言ってよね!」
「な、何でそれを・・・・!」

口をぱくぱくさせたAが俺の方に視線を向け、眉をひそめる。

「変に気を遣わせたら悪いから黙ってたのに」
「それよりも、やっとくっ付いたんだね」
「「え?」」
「だってさあ、覚えてる?」

ふふ、と杏奈が意味ありげに笑った。

*episode 幼馴染を始めた日*→←*episode 溺愛*



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シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» いえいえ、コメント嬉しかったです!笑 (2018年7月18日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、今引きました?(汗) (2018年7月18日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» 本当ですか(汗)読んで下さってありがとうございます! (2018年7月16日 19時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、ぁぁ、中、破しました (2018年7月16日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - クリスさん» ありがとうございます!できる限り甘々に出来るよう頑張りますね(^^♪ (2018年7月9日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年6月4日 22時

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