検索窓
今日:1 hit、昨日:13 hit、合計:94,383 hit

*episode 溺愛* ページ12

「待って、杏奈可愛い!前より更に可愛くなってる〜!」
「大袈裟だって、お姉ちゃん・・・・快斗君に嫉妬されちゃうよ?」

玄関のドアを開けた瞬間、妹にがばっと抱きつくA。それを受け止め、申し訳なさそうにこちらに視線を向ける妹。

そう、Aには杏奈という双子の妹が居る。容姿はそっくりだが、性格がまるっきり正反対の明るい少女だ。

“音の天使”の異名を持つピアニストの卵で、今はイギリスに留学していた筈なのだが。

「・・・・てかお前、溺愛しすぎだろ、妹のこと」
「何言ってんの!?快斗には杏奈の可愛さが分からないんだ、可哀想」
「久しぶりだな、杏奈」
「あ、無視した!」

不満気に頬を膨らませるAを軽くあしらい、取り敢えず部屋に上がってもらう。

「何の音沙汰も無かったから驚いた・・・・家、泊まるでしょ?布団準備してくる!」
「あ、うん、よろしく〜」

ドタドタと足音を立ててAが自分の家へとベランダを飛び移る。家の中へ消えていったことを確認し、テーブルを挟むようにして向かい合った杏奈が口を開いた。

「探から聞いたよ〜、遂にお姉ちゃんを手錠で拘束してファーストキスを奪ったんだってね」
「あ、いや、それはっ・・・・てかお前、白馬と仲良いのか?」
「うん。よく一緒に音楽やったりとかしてる」

・・・・白馬め、纏め方が簡潔すぎるだろう。

「お姉ちゃんと快斗君がさっさとくっつかないかな〜って思って寄ったんだけど、その必要は無かったみたいだね」
「へ?あ・・・・」

鎖骨の辺りを指差し、クスクスと笑う。
顔は本当にそっくりな為、Aが笑っているように見えて仕様がない。

「もしかして邪魔しちゃったかな?」
「べっ、別に?如何わしいコトは一切してねーから」

まあ未遂はあったが。

「なーんだ」

杏奈がつまらなそうに睫毛を伏せる。が、すぐに何かを思い出した様で、口元に妖艶な笑みを浮かべて机の上で手を組んだ。

*episode 純粋*→←*episode 来訪者*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
229人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» いえいえ、コメント嬉しかったです!笑 (2018年7月18日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、今引きました?(汗) (2018年7月18日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» 本当ですか(汗)読んで下さってありがとうございます! (2018年7月16日 19時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、ぁぁ、中、破しました (2018年7月16日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - クリスさん» ありがとうございます!できる限り甘々に出来るよう頑張りますね(^^♪ (2018年7月9日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年6月4日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。