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*episode 今夜は寝かせない* ページ26

「快斗、起きてる?部屋に入ってもいい?」
「まあ起きてるが、部屋に入るのはよろしくねぇな・・・・何処かの誰かさんがさんざんその気にさせた挙げ句に放置してくから」
「何で私がそんな悪女として捉えられてんの!入るよ」

ノブを回すと、布団に潜って頬杖をつきながらため息を吐く快斗。私も同じ布団に入り、その腰に腕を回して胸に顔を埋める。

「お前、何やって・・・・」
「ん、良かった。快斗だ」
「・・・・いきなりどうした?んな事言って」

緊張しているのか、少し上擦った声で快斗が問いかける。その質問には答えずに顔を上げ、抱きつく力を強めた。

「なんか妬けるの。快斗が他の女子のために命を張るのが」
「あ・・・・」

思い当たることがあるのか、申し訳なさそうな顔をして頬を掻く。快斗の手が腰に回り、耳元に口を近づける。

「顔、上げてみ?」
「へ?・・・・んっ!」

唇を塞がれ、腰に回っていた手が後頭部を包んで引き寄せられた。息をしようと僅かに開けた口の隙間から生暖かいものが入り、私の舌に絡む。

「快斗っ、やめ・・・・!」
「っぷは、」

とんとんと快斗の胸を叩くと唇が離れ、お互いを銀色の糸が繋ぐ。ふふ、と笑った快斗が私の頬に手を添えた。

「俺が好きなのは、Aだけだから。・・・・さ、後は散々期待させられた挙げ句放っとかれる俺のことも考えて部屋から出てくれ」
「・・・・は、何言ってんの?」
「へ?」
「私、今日はそのつもりで来たんだけど」

刹那、ドサリという音と共に頭の横へと快斗の両手が突かれた。窓から差し込む僅かな月明かりが快斗の妖艶さに拍車をかける。

「そのつもりって・・・・こういうコトか?」
「もちろん。杏奈は今日から東海大会に出る優勝候補の視察で三重に行ったし」
「それなら邪魔は入らねえな。・・・・悪い、優しく出来ねえかも」
「良いよ、別に」
「__んじゃ、今夜は寝かせねぇから」

快斗が妖しい笑みを浮かべ、ぺろりと口の周りを舐めた。

*episode 余韻*→←*episode 波乱の予感?*



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シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» いえいえ、コメント嬉しかったです!笑 (2018年7月18日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、今引きました?(汗) (2018年7月18日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» 本当ですか(汗)読んで下さってありがとうございます! (2018年7月16日 19時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、ぁぁ、中、破しました (2018年7月16日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - クリスさん» ありがとうございます!できる限り甘々に出来るよう頑張りますね(^^♪ (2018年7月9日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年6月4日 22時

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