episode9. ページ9
「……お前ってさあ、好きな奴いんの」
「はあっ！？え、何か今日の快斗がおかしいんだけど」
ふっと真剣な顔になった快斗に慌ててそう返す。結構快斗は鋭いから、バレていないかがすごく不安だけどね。
頭に過ぎったのは幼い頃の断片的な、微かな記憶。今は亡き盗一さんとした約束だった。
＊
「君は快斗のことが好きかい？」
「うん！だーいすきっ！」
まだ小学一年生くらいのことだろうか。快斗が友達と遊びに行ってしまって一人になった私に声をかけてくれたのは、快斗のお父さんである盗一さんだった。
度々マジックを教えてくれたり快斗の意外な一面も教えてくれたりする彼は、少し考えた後に笑いながら私の頭を撫でる。
「それは良かった。少し先……そう、十年後に君には快斗の仕事を支えてもらおうか。その代わり、いいことを教えてあげよう」
「なになに〜？」
盗一さんがクスリと笑い、しゃがんで私と視線を合わせた。遠くでは春を告げる小鳥の囀りが聞こえる。
「君達は＿＿になったんだよ」
「なあに、それ？」
私に人差し指を立て、口元に持っていく。「快斗にはまだ秘密だよ」と言われ傾げていた首を縦に振った。
「もう少し大人になったら分かるさ」
＊
キーン、という甲高い音が脳内に谺響する。鋭い痛みが頭を貫き、顔をしかめると快斗が心配そうに顔を覗き込んだ。
「大丈夫か？A」
「大丈夫じゃないのは快斗でしょ〜？」
ペシッと快斗の額を叩くと、「折角心配してやったのによ」と頬を膨らませながら呟かれる。笑いながら「冗談でしょ」と返すも、先程の記憶が頭から離れなかった。
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シルビア-Silvia-(プロフ) - つばき-tubaki -さん» ありがとうございます！！！自分でも書いてて叫びそうになりながら頑張りました(？)お褒めの言葉嬉しすぎます……！頑張りますね！ (2019年6月9日 17時) (
レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
つばき-tubaki - - シルビアさんもHoneyWorks さんが好きなんですね私もです！！！アリサちゃんのセリフが出てきた時嬉しくて叫びました（笑）。Honey Works さんみたいに面白いです！更新頑張って下さい！ (2019年6月9日 17時) (レス) id: 4f1f916ec6 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア-Silvia-(プロフ) - 天音さん» そうです！！！アリサちゃんのそのセリフが可愛すぎてどこかで使えないかなぁと思って入れました笑HoneyWorksさん大好きなんですよ……！！ありがとうございます、更新頑張りますね！！ (2019年6月8日 23時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 恋人になったんですね！ずっといつ告白するのかハラハラしてました。あの、もしかしてepisode41の「好きすぎて、やばい」ってHoneyＷorksさんの「生意気ハニー」の高見沢アリサちゃんの台詞ですか？（違ったらごめんなさい）更新頑張って下さい（長々とすみません）。 (2019年6月8日 22時) (レス) id: d5e2e87506 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア-Silvia-(プロフ) - 美紅さん» お褒めの言葉ありがとうございます〜！これからもドキドキさせられるよう頑張りますね笑 (2019年5月1日 15時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
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