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episode38. ページ38


「ねえ、あれ快斗君じゃない?」

夏服を買おうと珍しく錦座まで行ってみた。
隣の恵子がタピオカミルクティーを飲みながら指さした先を見ると、モニュメントに寄りかかって駅へと視線を向ける幼馴染の姿があった。
その服装は凄くセンスが良くて……格好良い。

「ほんとだ……でも、なんで?」
「本当、青子ってば鈍感なんだから〜」
「ど、鈍感?」
「快斗君みたいな男の子が1人でこんな所に来るわけないでしょ?だとしたらもちろん……」

デートよデート!と目を輝かせながら言う恵子に苦笑する。
でも、相手は誰なのだろうか。

「そういえば快斗、今日大事な用事があるって言ってたな……」
「それよそれ!相手はどんな子なのかなぁ」
「ん〜、気になるよね」
「少し様子見てみる?」
「見てみよっか」

少し離れたところに移動し、気付かれなさそうな場所から快斗に視線を向ける。
突如身体を起こしたかと思えば、いつの間にかその隣には同い年くらいの見覚えのある女の子__Aちゃんの姿が。
カジュアルな上着とワンピースに髪型が合っていて、凄く可愛かった。

「え、嘘でしょ!?快斗君いつの間に?」
「Aちゃん、可愛いもんね〜……」
「着飾ってるわけでもないのにあれは凄いよね……勝てないって感じ」
「わかるかも……」

Aちゃんの指が快斗の指に絡められる。
そのままきゅっと握ったそれは、いわゆる恋人繋ぎというやつで。
笑いながらその手を引くAちゃんとは対に、頬を紅く染めて驚く快斗。

「絶対付き合ってるよね、あの2人」
「うん……」
「ん、どうしたの?青子」
「う、ううん。快斗もあんな顔するんだなぁって思っただけだよ!」
「あ〜確かに!」

慌てて誤魔化しながら笑顔を貼り付ける。
別に快斗に対して特別な感情は持っていない……つもりだ。幼馴染だと思っているはず。
色々な店を見て何かを話し、笑い合う2人はとても幸せそうだった。
……なんだろう、胸がもやもやする。

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シルビア-Silvia-(プロフ) - つばき-tubaki -さん» ありがとうございます!!!自分でも書いてて叫びそうになりながら頑張りました(?)お褒めの言葉嬉しすぎます……!頑張りますね! (2019年6月9日 17時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
つばき-tubaki - - シルビアさんもHoneyWorks さんが好きなんですね私もです!!!アリサちゃんのセリフが出てきた時嬉しくて叫びました(笑)。Honey Works さんみたいに面白いです!更新頑張って下さい! (2019年6月9日 17時) (レス) id: 4f1f916ec6 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア-Silvia-(プロフ) - 天音さん» そうです!!!アリサちゃんのそのセリフが可愛すぎてどこかで使えないかなぁと思って入れました笑HoneyWorksさん大好きなんですよ……!!ありがとうございます、更新頑張りますね!! (2019年6月8日 23時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 恋人になったんですね!ずっといつ告白するのかハラハラしてました。あの、もしかしてepisode41の「好きすぎて、やばい」ってHoneyWorksさんの「生意気ハニー」の高見沢アリサちゃんの台詞ですか?(違ったらごめんなさい)更新頑張って下さい(長々とすみません)。 (2019年6月8日 22時) (レス) id: d5e2e87506 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア-Silvia-(プロフ) - 美紅さん» お褒めの言葉ありがとうございます〜!これからもドキドキさせられるよう頑張りますね笑 (2019年5月1日 15時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年3月20日 14時

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